ルール (v)

 【ルール】


 ・最終の97ステージのクリアを目的とする。


 ・各ステージごとに「課題」と「問題」が出される。

  「課題」のクリアでステージクリアとなる。


 ・基本的に毎回、1人以上の「プレイヤー」が選出され、課題にあたる。

  プレイヤーに選ばれなかった者は「サポーター」となり、問題の対処にあたる。


 ・ステージが開始されるとプレイヤーは「フィールド」に転送される。

  サポーターは「ルーム」に残り、「ボード」に表示される問題を解く。

  ボードに問題の正解を書き込むと課題がクリア可能となる。



「課題」だの「問題」だのの堅い言葉や、「ルーム」や「ボード」といったわかりにくい表現から、当初、ヘルプを開いた少数の生徒も、読んだのはせいぜいこの辺りまでだった。

 今読むと、「フィールド」がグラウンド、「ルーム」が教室、「ボード」が黒板のことだとわかる。


 ・課題がモンスターである場合、問題を解くまでは「不可侵」状態であり、

  ダメージを与えられない。

  不可侵状態のモンスターを攻撃すると問題のヒントをえられることがある。


 ・フィールド上では、プレイヤーは各自の身体能力に応じた強化がなされる。

  また、武器・防具・アイテム・各種能力が与えられる。

  課題中は、装備品や能力、人員の追加・変更は認められない。

  フィールド上で与えられたものはルームに戻ると失われるが、

  負傷や状態異常は回復しない。


 剣呑な一文が現れた。

「負傷や状態異常は回復しない」。

 遊びごとの延長線上として傍観していた先ほどまでなら、HPといった数字のうえでのことと受けとっただろう。

 しかし、彼らは目にしてしまった。遠目にもわかるほどの重傷の担任を。


 この「ゲーム」は現実にケガをする・・・・・・・・

 そして回復もしない・・・・・・

 悪くすれば担任教師のように死ぬ・・

 このあとどんな物騒な話がでてくるのか気が気でなかった。

 それはまもなく登場する。

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