第13話 単身赴任

二階の部屋の

灯りがともっている


夫に逢う約束は明日だけれど

胸騒ぎに誘われて

一日早く来た夫の住む都会の下町


明日には逢える

あなたと逢える

明日まで待とう


幸せに浸ったその瞬間

通りの向こうから夫の声がした


逢う約束は明日じゃないのか

初めて聞く夫の冷たい声


今までの幸せが

瞬く間に不安に変わった


あなたの部屋には誰かいるの?

私の知らない女性が待っているの?

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