「ウガンダ ベーシックインカム社会実験」を観て

 BS1で放送している「BS世界のドキュメンタリー」では、時々、ドキッとするような内容の放送が行われてていることを以前から知っている。他国の放送局で制作していることをいいことに、じゃないけど、ドキュメンタリーと銘打ちながら、結構なバイアスが掛かっていると思われる回もあるので、真に受けるかどうかは慎重にならなくてはならない、と思っているし、気が向いたときにしか観ていない。


 今回、昼寝から目覚めてのタイミングで始まったこの番組を最後まで観た。

 

 BS世界のドキュメンタリー 「ウガンダ ベーシックインカム社会実験」

 ベルギーの放送局2020年制作

 https://www.nhk.jp/p/wdoc/ts/88Z7X45XZY/episode/te/LWNGK2Y6P4/


 200人足らずの小さな村(しかも、他の村と行き来するちゃんとした道路もなく半ば孤立している)の村民全員に、2年間に渡り、毎月無償にお金を給付する社会実験が行われた(実験の大元、出資した団体はわかりませんでした)。

 村民は自給自足の生活をし、小学校までは通っても、その後進学する者はほとんど居らず、電気もガスも水道もない村で死ぬまで生き続けていく、そんな村民にお金を与えたらどうなるのか… 私は、きっといろんな不具合が出て、最後は「お金をもらうんじゃなかった」で終わるのではないかと想像しながら番組を観た。


 結論から言えば、予想は大きく外れた。

 人々は、家を建て直すためのレンガを買い、子どもたちの教育費(学校に通うのも有償)を払い、バイクや耕作するための農具を買い、そして、他の家族とお金を出し合って他の村と行き来できる道路を整備するための投資を行い、自給自足のライフスタイルは維持していった。


 涙も、鳥肌も出なかったが、私は小さな感動を覚え、そして、その後、何をしたかといえば、鎌とテミを持ち出して、家の前の草取りを始めた。


 1時間やって、僅かなエリアが綺麗にはなったけど、腰が悲鳴を上げた。

 これじゃ、ウガンダの村民に笑われるだろうけど、明日も、明後日も続けてみようと思っている。




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