ジャパリ幼稚園

午前

ジャパリバスがジャパリ幼稚園に着いた。

「着イタヨ」

フレンズ教育用ラッキービーストがみんなに言う。

「おー!すっごーい!ここが『ようちえん』だねー!?」

「ひゃっほー!たーのしそー!」

IQの低いフレンズが飛び出した。

「面白そうですね!……騒ぐ程ではありませんが。」

「全く!何で賢い我々も『幼いから』という理由で行かなきゃいけないのですか!」

IQはそこそこだがまだまだ幼いフレンズも来ている。

そう、ここ『ジャパリ幼稚園』はそんなフレンズ達がどったんばったん大騒ぎする所である。


「皆さん揃いましたか?……では自己紹介させていただきます!どうも、皆さんの先生になります!『かばん』です!」

「かばん!素敵なお名前だね!」

「かばんと呼んで下さいね……」

IQの低いフレンズは『先生』を理解していないらしい。

「えーと……では皆さんの名前を呼んでいくので返事をして下さいね!……『サーバル』さん!」

「はーい!」

「『コツメカワウソ』さん!」

「はいはーい!」

「『スナネコ』さん!」

「はい!」

「『アフリカオオコノハズク』さん……?(名前長……)」

「はい。」

「『ワシミミズク』さん!」

「はい。」

「『フンボルトペンギン』さん!」

「……。あ、ふぁーい」

「『キタキツネ』さん!」

「はい……」

「『アミメキリン』さん!」

「はいっ!」

「『アライグマ』さん!」

「はいなのだ!」

「皆さんよく出来ましたね!」

こうして『かばん組』の出席確認は終わった。


「はい、まずはみんなとお友達になる為に『折り紙』をしましょうか!」

「せんせー!おりがみって何ー?」

「あ、折り紙は」

「待って!私がすいりしてあげる!」

「へ?」

アミメキリンは推理が好きらしい。

「みんなと友達になる為にする事……分かった!みんなで輪になって踊るのね!」

「違いますよぉ~折り紙はこの紙をこうやって折って色んな形にする遊びです。例えば……ほら!『紙飛行機』!」

「「「「おー!」」」」

IQの低いフレンズは興味を示す。

「僕初めて見ました!」

「スナネコさん、そうなんですか?」

「でももう見たのでいいです……」

「いいんだ……」

スナネコだからなのか幼稚園児だからなのかは分からないが、見事な飽きっぷりである。

「じゃあみんなでやってみましょう!」


「うーん……難しいなー……」

「私もだよー!仲間ー!」

「アライさんも出来ないのだ!仲間なのだ!」

「カワウソとアライさんも仲間かぁ……良かった~……」

サーバルはカワウソとアライさんが折り紙出来ない仲間で少し安心している。

「サーバルさん、コツメカワウソさん、アライグマさん、教えてあげましょうか?まずここはこうして……」

「難しいよー……ねーカワウ……カワウソ!?」

「わーい!面白おんもしろーい!」

「アライさん!カワウソもう出来て……アライさんも!?」

「出来たのだ!やったのだ!」

「すごく綺麗な紙飛行機……コツメカワウソさんにアライグマさん、器用ですね!」

コツメカワウソとアライグマは手先が器用な動物だからか教えただけですぐ出来てしまった。

「うー!」

「まあまあサーバルさん、先生が手伝ってあげますよ!」

「あ、ありがとー!」



正午

「『給食』の時間です!残さず食べましょう!では手と手を合わせて……頂きます!」

「「「「「「「「「頂きまーす!!!」」」」」」」」」

今日の給食はじゃぱりまん。みんな元気に食べている。

「……あれ?給食にはカレーがあると聞いたのです。」

「我々はカレーが好きなのです。ないのですか?」

「それはもっと先になるかと……」

「「そんな!」」

カレーが好きな2羽は初日がカレーじゃなくて結構ショックを受けた。

「ご馳走さまー!」

「フルル早っ!」

「フンボルトペンギンさん……もうちょっとゆっくり食べても良かったのに……」

「だって美味しいんだもーん!おかわり~」

「ないです……」

「え~」

フルルはじゃぱりまんが好きらしい。



午後

「さあ、園庭で遊ぶので並んで下さーい!」

「「「「「「「「はーい」」」」」」」」

みんな並んだが……1匹だけ並ばないフレンズがいた。

「キタキツネさんも並んで下さい!」

「僕ここでダラダラしてたい……」

手強い相手である。

「えぇ……でも来てくれないと困ります……」

「じゃあ外でもダラダラしてていい?」

「もうそれでいいです……」

かばん先生、完敗。


「何するのー?」

「そうですね……競争でもしますか?」

「競争ー?負けないんだからー!」


ダッッッ


「まだですよぉ~……って速い!」

かばん先生はサーバルの速さに驚いた。

「ダラダラ競争なら負けないよ」

「そんな競争はないですよ~……」

例えキタキツネが外でもダラダラしていてももうかばん先生は気にしない。



帰りの時間

「あっという間でしたね……でも楽しかったです!明日も明後日もずっと来て下さいね!」

「「「「「「「「「はーい!!!」」」」」」」」」

「では皆さん!さようなら!」

「「「「「「「「「さようならー!!!」」」」」」」」」



帰って

「カバー!ただいまー!」

「お帰りサーバル!楽しかった?」

「すっごい楽しかったー!」


「ジャガーただいまー!」

「お帰りコツメカワウソ!」


「ただいまです!ツチノコ!」

「お前の家はあっちだろぉ!」

「え~?1匹は寂しいですよ……」


「ただいまなのです……」

「我々以外誰もいないです。寂しいです。」


「みんなただいま~」

「「「「フルルお帰り!」」」」


「ギンギツネ……僕ようちえんやめてダラダラしたい……」

「いや何を言い出すのよ!」


「先生ただいま!……あれ?先生ってかばん先生じゃないんですかね?」

「私は作家の方の先生で、かばんとやらはようちえんの先生の方じゃないか?」

「そうですかねぇ……」


「フェネックただいまなのだー!」

「アライさん遅いよ~」

「寄り道してたのだ!」

「え~……」



ジャパリ幼稚園では今もみんなが遊んでいます!

童心に戻りたい方は行ってみては?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る