SF創作者のための創造論

かやのチノ

リファレンス編

1 「全て」

1. 「全て」は情報の塊である。


2. 「全て」に含まれる情報の数を確定することはできない。全体を一つの情報ととらえることもできるし、その一部を何度でも組み合わせて新たな情報を定義することができるからである。


補1. 物質は情報だろうか? もし任意の物質について、その全ての特徴を箇条書きできるのであれば、情報であると言える。本解釈では可能であるとする。ただし箇条書きの項目数は箇条書きするというまさにその行動によって際限なく増えてゆく。項目9を参照。


補2. 情報を記述する媒体は存在しない。物理法則は記述されなくても存在しているし、無限の桁数を持つ円周率を記述できる媒体は存在し得ないことを思い浮かべれば直観できるだろう。


補3. 媒体が存在しないため「全て」は物理的な空間を占有せず、その「外側」は存在しない。よって出自の無限後退は発生しない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る