①「会話」と「思考・ナレーション」の間には空の行を入れる

異世界というのは一種の夢である。辛い現実から逃げたいという願望の現れこそが異世界という夢の世界だ。この世界では現実ではありえないものが起こる。人間とは違う種族が存在して、剣と魔法があり、ロマンがある。世界を脅かす魔王と、それに対峙する勇者の物語か無双の力を持って、全ての不条理をぶち壊す胸がスッキリするような冒険の物語まで。ほのぼのとした日常物も捨てがたい。このように、異世界は夢に満ち溢れている。でも、その夢が叶った瞬間、夢はもう夢ではなくなる。ただのお伽噺感覚で聞いていたその《ロマン》とも呼ばれる要素は、そのまま現実の脅威となる。いや、時には現実よりもっと残酷な状況に陥ることだってあるのだ。


「―――」


閉じていた瞼を開いて、周りを見渡す。石で出来た明かりのない部屋。目の前には鉄格子―――つまるところ監獄だ。眠る前に自分が着ていた寝間着も相当汚くなっていた。なぜこんなことになったのかは分からない。覚えているのは自分の部屋で寝て、起きたときには既に見知らぬ場所であったこと。そして、その場で何かしらの取引をしていたガラの悪い連中に捕まり、ここに連れてこられたことだけだ。当然ながら靴も履いてないから足も汚い。


「…状況分析なんかしても、何かが変わるわけではないけどな」


ため息を吐きながらそれでもと思い、とりあえず倒れていた身を起こし壁を後ろにして座る。鉄格子の外にも壁しか見当たらない。看守のような人も見えなかった。


「誰かいてくれても良かったんだけど…」

『―――うるさい』

「ん?」


突然聞こえてくるのは女性の声。多分、私の後ろから―――お隣同士かと思う。声からして歳はそんなに多くない。いや、幼く感じる声だった。でも誰でも良かった。こんな状況でただ一人でいるのは精神衛生的に宜しくない。というか私の場合、間違いなく悪い方向に考えが進むと断言できる。《とにかく色々話し合おうか》と思い、見えないお隣さんに話しかける。


「ああ、すまない。で、すまないついでに頼みがあるんだが名前を教えてくれないか」

『―――』

「私の名前は…そうだな。アユムとだけ言っておこう」

『―――』

「ふむ、だんまりか。まあ良い、よければ色々話を聞かせてほしいのだが」

『―――だからうるさいと言ったでしょ。何でそんなに元気なの』


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 基本中の基本と言いたいところ。

 これだけやっても物凄く見やすくなります。

 パソコンで見てもスマホで見てもそこは変わりません。


 文法とかそんなこと抜きで、最低でもこれだけは守ってほしいと思います。

 もちろん、改行しないことに何か別の理由があるのなら何も言えません。

 なので、これに関しては特筆すべきこともありませんね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る