代わりに選んだのはイジメられっ子です。

視点:伊佐沢 こうき


僕たちはいつも通りに授業を受けていた。

その日もいつも通り。

クラスメイトにイジメられて、それでもヘラヘラと笑って。

そんな毎日だった。


今日もそんな日が続くのかなと思っていた。


けど、それは唐突に終わりを告げた。


足元が光る。


そして、僕たちは異世界に召喚された。



視点:アレクシア


勇者達は召喚され、ステータス確認をし、食事をし、寝た。


ステータスはみんな素晴らしいものだった。

一人を除いて。


伊佐沢 聖。

それが彼の名前。


彼のステータスは正に雑魚。

あまりにも弱すぎる。

もちろんそれは勇者としてである。

別にこの世界の住人としては弱くない。

……と言いたいところだけど、実際無茶苦茶弱い。


でも。


なんと、彼は称号に《女神イリアティーンの加護》が無かった。

ついでに勇者も。


だから、この子に私の力を分け与えた。

その結果のこれである。


アレクシア

Lv9999

平均身体能力:3998(測定不能)

平均防御能力:1891(測定不能)

魔力:6892(測定不能)


後天性スキル

『庇護』『世界情報簿アカシックレコードアクセス権限』


称号

《神に近付きし者》

《庇護者》

《理を知る者》

《魔術を極めし者》



こんな感じになってしまった。


そして、伊佐沢 聖はこうなった。


伊佐沢 聖

Lv1

平均身体能力:28(100)

平均防御能力:28(100)

魔力:30(500)


先天性スキル

『剣術』


後天性スキル

『AK:S/=6@9』


称号

《€&$※〒⁂∃⌘》


こんな感じ。

今の数値はかっこじゃない方。

かっこの中の数字は本来のもの。

そして、私の加護によって増えたもの。

人間の鑑定じゃかっこは見れないけど。


称号は私の加護、だね。

文字化けしてるけど。


まあ、これでほかの勇者達の10/1位まで上がった。

あとはまあ、なんとかなるでしょ。


何かが起きるまで、放置しようか。

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