下克上人生!現実世界で無双!

山本霄蔵

第1話 なんじゃこれ!

「御主が本当に欲しいのは何じゃ?」と髭を生やしたおじさんが言った。

「出来るなら、彼女を守れるようなチート能力が欲しいです」と答えた。

もちろん、夢である。


「彼女の事を愛しているのか?」

「当たり前です。彼女の為ならこの命を賭けてもいいです」と答えると

「御主の決意が伝わったばい。起きたら[ステータス]と念じてみなさい」

「分かりました」と答えるとおじさんは『それじゃあな』と笑いながら消えて行くのと同時に目が覚めた。


「何だ夢かよ」と言い起きた雄二。

しかし、夢では[ステータス]と念じろと言われたためその通りにしてみた。


「ステータス」と念じた瞬間目の前に文字が浮かんできた。そこには


氏名 山本雄二

年齢 15歳

種族 人間

職業 学生

体力 9999+

筋力 9999+

脚力 9999+

知力 9999+

特殊能力

創造 ガイド

称号

創造主に認められた存在

地球上に1人だけの存在


「はぁ?ツッコミどころ満載じゃねぇか!何だよこのカンスト能力!」

「地球上に1人だけの存在?当たり前だろう!俺が何人もいたら怖ぇぞ」

「ていうか、あのおじさんが創造主だと。どこのラノベだ」

と、心の中でツッコミを入れた。


「けど、これが本当なら滅茶苦茶嬉しいぞ!憧れのチート無双が出来るぜ!」と気分が良くなった。


「おはよう〜」とリビングに出ると

「「「おはよう」」」と父、母、妹が返した。


すぐに、座り朝食を摂った。


朝食を食べ終わり、新聞を見ていると。


『ピンポーン』と呼び鈴が鳴った。


「すぐに行くよ」と言い学校のバッグを持ち妹と一緒に出た。


「「行ってきまーす」」と言いドアを開けると、幼馴染みの白崎唯が立っていた。


「おはよう。雄くん、茜ちゃん」

因みに茜とは妹だ。我ながら中々の美少女だ。


「おはよう。唯。んじゃ行きますか」と言い家を出た。

これが、毎日の登校だ。唯と俺は中学3年生で茜が小学6年。


「「行ってらっしゃい」」と言い茜を学校の前で別れた。


「昨日ね、嫌な夢を見たの。雄くんが他の女の子と抱き締めあっているのを。だからね、お願いだから私を離さないで」と涙目で訴える唯。


「大丈夫。俺は唯以外を抱かないし、好きにならないから。唯だけを愛しているから」と手を握ると、唯は「ありがとう。私も愛してるよ」と返してくれた。


教室に入ると、「おいおい、朝から夫婦で登校かよ。それとも何だ?俺たち非モテへの当てつけかぁ」と突っついてきた。


「いつものことだろうが。」

「その『いつも』が俺たちには辛いんだよ。このリア充が」

「そんな事より、今日の1時間目数学の単元テストだろ。勉強しないでいいのか?」と聞くと

「お前が勉強しろよ。俺より成績悪いくせに」と返されたものの事実だ。


「まぁ、諦めてるけど」と返す俺であった。


朝の会が終わり、数学担当の西浦先生が入って来た。


「単元テストするから席を離せ」と言う先生。

このクラスは珍しく机をくっつけているのだ。


「今から30分間。よーいはじめ」とテストが始まった。


ステータスなら知力が9999+だったはずだ。これが本当なら、しっかり解けるはずだと思い問題に取り掛かった。


「おいおい、マジか。証明問題が簡単に解けるだと」

俺は、理数系が苦手だ。数学では中間考査などでは20点取れれば良い方だ。


「ピピピッ」とタイマーがなりシャーペンを置いた。


「隣同士で交換しろ」


「さすが、唯。完璧だなぁ」と思いながら丸つけをしていた。


一方の唯は

「嘘っ!あんなに雄くんが苦手な数学で全部あっているいるなんて!」と驚いていた


丸つけが終わりテストを返す時に「勉強したの?」と聞かれた。

その時は、やっぱりダメだったか?と思って見たら、満点だった。


「まぁね。唯と同じ高校に行けるように勉強頑張っているからね」

「ふふ、そうなんだ。頑張って一緒の高校に入ろうね」


俺たちが狙う高校は桜坂高校という高校だ。

しかし、この高校は少し変わっている。

判断基準が、素行であり社会に出ても活躍出来る様な生徒を抜粋して入学させる高校だ。

その為、校則は無いらしい。

しかし、暴力沙汰や犯罪行為をした生徒は受験することも出来ない。

もちろん、ある程度の学力も必要だ。

因みに、俺たちは推薦を利用しようと思っている。

推薦基準は、社会貢献度だ。

そのため、地域のボランティアには欠かさずに行っている。


こうした風に、今日も何気ない1日が終わろうとした。


宿題が終わったところで、朝手に入れた能力で『ガイド』というのがあったためそれで調べてみた。


ガイドを開いた瞬間、目の前に文字が現れた。


注意 このガイドは読み終わると『鑑定』と変わる。

体力 当人の体力を示す

筋力 当人の筋力を示す

脚力 当人の脚力を示す

知力 当人の知力を示す

因みに、MAXは9999である。

特殊能力

創造 当人が思いついた物を現物とし表す事が出来る。創造により特殊能力を作る事も可能。しかし、特殊能力は1日10個までしか作れない。


「俺、最強だな!?」とガイドを見て気付いた。


という事で創造で何か特殊能力を作る事にした。

「手始めに、『千里眼』」と唱えた。すると効果を記入してください。と書いてあった。

「効果 この世のあらゆる物を見ることを出来る。例 人間の心理 人間の能力 個人情報 」を書き『作成』と念じると完了しましたの文字が出た。試しに、唯の情報を見てみた。

あまり、彼氏としてはいけない事をしている様な気がするけど...

氏名 白崎唯

年齢 15歳

種族 人間

職業 学生

体力 100

筋力 30

脚力 60

知力 190

特殊能力

一途な愛

称号

山本雄二の恋人


と、書いてあった。

気になったため、特殊能力の『一途な愛』と鑑定にかけてみた。


一途な愛 山本雄二に対する一途な愛。他の男には眼中に入らない。


「唯!俺も愛してるぞ」と囁いた。


こうして、夜が明けていった。






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