オムニバース 第十話用語解説

■解説

舞台は情報災禍の前後二一四〇年後半、娘翼のコミュニティ不全に悩む神経工学者冬堂夏海は、同じラボの変人文月蒼士に目を付ける。奇妙な友人関係を築き、急速に絆を深める蒼士と翼。しかし夏海はやがて蒼士の思考形態が常人と異なっていることを知って危機感を覚える……


■人名

【冬堂夏海】

ツバサ/翼の父。複数のラボを運営する神経工学博士。彼の開発した汎用ブレインマッピングはこの時点で既に二桁のパテントを獲得しており、神経接続制御の要となっている。

【文月蒼士】

夏海のグリッドに籍を置く学生。当時十七歳。想像を絶する美丈夫だが、コミュニケーションは壊滅的。協調性と成果が反比例し、オーパーツと称される難解な結果を出すことで知られている。

【冬堂エリン】

ツバサ/翼の母。北欧出身の考古学者。当時は在宅勤務。後にフィールドワークで世界中を巡ることになる。

【ロビイくん】

蒼士が翼の誕生日に送ったテディ・ベア。本来は自律駆動するが、翼にはあくまで縫いぐるみとして扱われている。


■用語

【ロビイ】

一九五〇年刊行の『われはロボット』に収録されたアイザック・アシモフの短編小説。

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