9月8日 -黒い日記-

雨は降り続いている。


水を貯めるために、盥を庭に置くよう少女に言って、私は読書をした。


ごみ捨て場に置かれていた数冊の本を持ち帰り、空いた時間を見つけては読んでいる。


少女は今日も平仮名の練習をしているようであった。


少女に夢を聞いてみようか悩んだが、この国に夢や希望などありはしないと考え直しやめた。


午後は溜まった雨水で服を洗った。


隣の家の婦人に洗濯板を借りたのだが、どうにも私に対する態度が冷たいように感じる。


晩飯は肉を食べた。

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