大変読み応えのある作品でした。
ただし、何も知らない雄吾にとってはやはり理不尽そのものの仕打ちですね。
ヒロインも手にかける雄吾の無垢さ故にまた抱える闇を深めてしまった心情が理解できます。
それはそれとして、ヒロインは看護師としてそれまで人の死や遺された家族の悲嘆を繰り返し目にしてきたはずですから、その辺りでもう少し葛藤の描写があっても良かった気がします。

追加
読み返して見ると、タイトルや各章の見出しに花の名前が入っているのに本編では特に花に絡めた描写は無い点も気になりました。

最終話があるかないかで全く違う作品となるストーリー展開と、伏線の回収がおみごとです。