『コミカライズ決定！4/11開始』【完結】追放された錬金術師、実はトップクラスのパン職人！〜日本のパンを作って、まったりスローライフ〜

【幕間】『スイートポテトフィナンシェ』

　★・☆・★

　軽やかな音楽が暗闇に響き渡り、ある一点に向かってスポットライトが当たる。

　そこには、作者こと櫛田が頭の部分にシルクハットを乗せている。

『フィナンシェ〜〜。フィナンシェ〜〜！！　プレーン、抹茶、チョコレートぉおお！！　なんでもあるフィナンシェ〜〜苦手な人もいるらしいけど、櫛田はだいすきでふうううう！！！！』

　ステッキが現れ、ポンっと音が立つと櫛田の上に美味しそうな色とりどりのフィナンシェがたくさんが浮いている。

　そして、後ろにはチャロナとマックスの登場。

「作者さんの勤めているパン屋さんでは、作らないらしいです。作中だと、悠花（ゆうか）さんと出会うきっかけになった日にエイマーさんから教わったなあ？」

「あれ、カイルんとこの婆様直伝だそうよ？」

「そっか！　エリザベート様のだったら、美味しいもんね？」

『つっくるぞおおおおおおおお！！』

「テンション高」

『ふぉおおおおおおおおお！！』

『しっとり濃厚スイートポテトフィナンシェ』

《材料》

『フィナンシェ生地』

　小麦粉

　アーモンドプードル

　バター

　卵白

　砂糖

『スイートポテト生地』

　さつまいも(皮を剥いて)

　砂糖

　バター

　卵黄

　バニラエッセンス

　生クリーム

『先にフィナンシェ生地を作りまふん！！　初期の頃に作ったのとちょっと違うかな？』

《フィナンシェ生地》

　①小麦粉とアーモンドプードルは混ぜておく

　②焦がしバターことノワゼットバターを作る。チリが出てくるが混ぜるか濾すかはお好みで

　③卵白をボウルに入れて、泡立て器で左右に動かしながらほぐす。泡立てないように丁寧に

「特に、新しい卵白はこしが強いので念入りに。ちょっと泡立っても大丈夫です！」

　④砂糖を加えて、ここでも泡立たないように左右に動かしながら混ぜる

　⑤ゴムベラなどに持ち変えて、合わせておいた粉をふるいながら加え、切るように混ぜていく

　⑥焦がしバターを回しながら加え、混ぜる

　⑦二時間ほど、冷蔵庫で寝かせる

『ここは……瞬間解凍ではなく、冷凍ぉおおおお！

　あと、時間短縮（クイック）ぅうううう！！』

『スイートポテト生地』

　①さつまいもは皮を剥いて、サイコロ状に切ったら水にさらしておく

「アクを取るのと、デンプンを少し抜くためです。だいたい十分で大丈夫ですよー？」

「そんな理由だったのねん？」

「あんまり長く浸けちゃうと栄養まで逃げちゃうから、時間はそれくらいで」

　②さつまいもの水を切り、皿に広げてふんわりラップをかぶせ、レンジでチン♪(600Wで10分程度)

　③フードプロセッサーにかけて、潰す

　④砂糖とバターを加えて回し、さらに卵黄とバニラエッセンスを加えて回していく

　⑤生クリームを入れて、さらに滑らかに

『量は芋の固さによって微調整。絞り袋に入れるので柔らかめにでふん！！』

　⑥スイートポテト生地を絞り袋に入れる

《焼き》

　①マフィン型にフィナンシェ生地を入れる。スプーンなどでだいたい３０gくらい

　②スイートポテト生地を上から絞る。最初はフィナンシェ生地を少し押し込める感じで

『型から溢れ出ないようにするのと、スイートポテト生地とくっつけるためですん』

　③190℃に予熱したオーブンで２０-２３分くらい焼いたら出来上がり

「フィナンシェの特徴ですが、焼き立てよりも時間をおいてしっとりさせるとより一層美味しいです。バターとかがたっぷり使われているので、生地に馴染みやすくするためですね？」

『櫛田の職場では……では……店長が苦手で作らない……店長が味見出来ないからぁん！！』

「残念だったわねぇん？」

『別店舗はちょい遠いし、病院内のカフェだからぁあああ！！　月一でしか行けないぃいいい、あとマカロンしかないぃいいいい！！』

「……どんまい」

　だんだんと暗くなっていく。