11-1.異世界のステータス
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【
《所有者》チャロナ=マンシェリー(16)
《レベル》14(次までは、残り3460PT)
《ナビレベル》2(次までは、残り150PT》
[スタミナ]ただ今満タン(200/200)
《
・無限∞収納棚
・ナビ
→ホイッパー三種
→トースター
→オーブンに発酵機能・奥行き拡張
・
・タイマーセット同時機能(レベル3)
★
《特典》
・レシピ集データノート
【レシピ】
〈バターロール〉〈コカトリスの卵サラダ〉〈いちごジャム〉〈カッテージチーズ〉〈山形食パン〉〈ラタトゥイユ〉〈チョココロネ〉〈マヨコーンパン〉〈コーンパン〉
・
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「大掛かりなステータスじゃぁないけど……改めて見てもすごいわ」
コーンパンを食べ終えてからの、メイミーさん主催、エピアちゃんを巻き込んでの着せ替えごっこ?会も終わり。
夕飯前になったけど、仕事はまたバターロールとコーンパンを焼き上げてからマックスさんこと
『ステータスが見られるのなら、見せて欲しいのよん!』
何故かと聞けば、悪用ではなく純粋な好奇心からの興味だったらしく。
今日半日でロティとも仲良くなったし、彼女のAIとしての学習機能や断片的な判断能力からも、弾かれなかったみたい。
なので、
見た目男の人でも、好意を持ってる相手もいるし、事情もお互い知ってるから変な雰囲気?にはならない。
「チート特典……生産職で言うなら多過ぎよ。でも、あんたが唯一使えるって事ならいくらでもスキルがあって当然ね」
悠花さんはロティに出してもらったA3サイズの紙を持ちながら、あぐらの上に寝転がせてたロティの髪を撫でた。
ロティが許可をしても、私の
代わりに、
(しかし……)
中身も、今の事情も多少は知ってしまったが。
ロティを抱っこしてるせいで、イケメン度が増しているような気がしてならない!
短い銀髪に切れ長の赤い瞳があるお顔は、西洋風で彫りが深く綺麗な顔立ち。
黙ってれば……いや、カイルキア様との会話みたいにワイルドな男口調になれば、充分イケメン。
なのに、好きな相手にまで、他人にはオネエ言葉ってなんでだろ?
気になるけれど、今聞くべき時じゃないと言葉を飲み込んだ。
「? チーちゃん?」
『ご主人様ぁ?』
私の内心を知らない二人は、結構真剣にステータスを見ててくれたので、悠花さんのことはひとまず。
それに、今日で貯まったコロンの振り分けもしなくちゃ。
「あ、そうだ。悠花さん【鑑定】のスキルって持ってるか、持ってる人の事知ってる?」
「あたしはないわね。元メンバーにはいたけど」
「え、まだいたんだ?」
「あのね……パーティーによるかもだけど、後方支援がゼロ過ぎるのもキッツいのよ? レクターは
と言うことは、5人のメンバー……平均ランクがどれだけあるか悠花さんで想像しやすいけれど、きっと錬金術師さんも高ランクだったんだろうなぁ。
そう思ってたら、悠花さんはいきなりため息を吐いた。
「錬金術師の……カレリアって言うんだけど。腕は悪かなかったのに、
「た、大変だったんだね……」
『でっふ!』
「ほんとよ! メガネで根暗でドジっ子ってどこの喪女って言いたくなるわ!」
「……女、の人?」
カイルキア様と同行してた、メンバーに女性。
(いやいやいや、普通でしょ? 私だって一応そうだったのに)
なのに、なんで少しでもショック受けてるの?
昼間に、悠花さんに言われた言葉のせい? カイルキア様を少しでも好きかもしれないって。
「……ははーん。あたしが昼間言ってた言葉思い返してた?」
「う゛!」
やはり、元OLで高ランク戦士は勘が鋭い。
私が少し黙ってただけで見抜かれてしまった!
「あっはは、だーいじょぶだって。カレリアの意中相手は今も一緒にいるはずの魔法師の方だもん」
「え?」
「てか、あいつらなら今頃夫婦でやっててもおかしくないわね? 冒険者と言うか、生産職側の仕事してそーだし」
「…………その、魔法師さんもかっこいいの?」
「結構渋めのイケメンだったわ。カイル以上に声低いし、声フェチにはたまんないやつよ」
「ひぇ」
カイルキア様以上のイケボイスがこの世にいると!
そして、既にお幸せになってるのなら……じゃない、話が逸れまくった!
「ご、ごめん、話戻そう。……えっと、鑑定スキル持ちには一応こっちのステータスは見えないらしいんだけど……普通のステータスってどんな感じ?」
私がいたパーティーには、残念ながら生来や後天性のスキル持ちはいなかったので気になったわけです。
「そうね?
「あ、書くならあそこの机使って」
そして、悠花さんに書いてもらったのが……。
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【例】
マックス=ユーシェンシー(20)
<レベル/ランク>89/SS
<
<所有武器>雷鳴の
HP 800000/800000
MP 77000/77000
SP 1000000/1000000
<
「忍び足」「称号:
<特典>
「前世の記憶」「前世の魂」「鋼の肉体」「魔力保有量ほぼ∞」
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「だいぶ前にカレリアに見てもらった時は、こんな感じだったわ」
『しゅごいでふ!』
「ツッコミオオスギリュ……」
ほんともう、どこから突っ込んでいいのやら。
しかし、レベルが100いかないまでのうちにランクをSS獲得とは尋常じゃない人だ。
「ステータスを見せてもらった時は、ほんとゲームの世界にでも来たのかと思いかけたわ」
「あ、私も記憶戻ってからちょっと思ったよ」
「そうね。チーちゃんの場合錬金術……って言ってもソシャゲみたいねぇ?」
「うんうん。数種類の食材を組み合わせて、料理出してポイントを稼ぐとか……あれ?」
「似てるわね。もっと工程は多いけど、そう言うゲームと。まあ、あたしらにとっちゃこの世界があるなんて事が……かもね」
どんなゲーム名だったかは、何故か思い出せないけれど似たゲームは日本だけじゃなくて海外版とかでもあった。
それがこの世界では現実化してても、なんら不思議じゃない。
悠花さんも、今は考えるのは止そうと言ってくれたし。
「と・こ・ろ・で!」
何故か急ににまーっと変な笑顔を見せてきた。
「カイルは見た目だけは優良物件なんだから、ツバつけとけば?」
「そ、そそそ、そんな簡単に言わないで⁉︎ 私、貴族どころかこの世界じゃ孤児だし、身分全然釣り合うわけないでしょ!」
「どっかに養子にしてもらえばいいじゃなーい? この世界、と言うよりこの国じゃ割とあるわよ?」
「く、詳しいね?」
「今の母親がそーだからさ?」
なるほど、身近に居れば詳しいのもどうりで……。
「って事は、もしエイマーさんと結婚を考えても?」
「あの子は既に高位の豪族の出だから、あたしん家となら問題ないわよ。それ、と」
ステータスの紙をラグマットの上に置き、悠花さんはロティのナビレベルのとこをとんとんと叩いた。
「ここだけ経験値のPTがかなりいるようだけど……見たところ、明日にはレベルアップするわね」
『でっふ! やっと次でふ!』
「そ、そうだね……ロティ、ナビのレベルが上がると何か出来る事が増えるの?」
『すきりゅ
「「複合??」」
またなんか凄い事が出来てくるのか?
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