第11話 休戦

「ごめんなさい。油断した。」


 私はそう謝る。


「いいって。俺らを庇っての行動だろう?今はノアが外を見張っているし、安心して修理?治療?を進めてくれ。」


「うん。」


 人はみんなこんなに謙虚なのだろうか。私を気遣い、そばにいてくれる。不思議と安心する。


「あの娘、ツヴァイはリーアムが作った人形のようだ。弟子の作った人形を参考にしたらしい。」


 すると、レイが言った。


「ノアの話を聞いている時に思ったけれど、それってオーキスのことだよな。」


「私もそう思った。彼、私を作った人はゴーレムも作れた。それに、戦争を止めに行った。」


「そうだったのか!オーキス、私の兄弟子あにでしは優秀だった。今どうしてるかわかるかい?」


「どうやら、死んでしまったらしい。」


 レイがとどめを刺したことは言わないほうがいい気がした。この共闘の姿勢が崩れるかもしれないからだ。引き裂くようなことはする必要がなかった。


「そうか。それは残念だ。これも、リーアムの陰謀なのか?ますます倒さなきゃな。」


 ノアが勢いづいた。


「リーアムがいるのは、あそこの塔だ。いこう!」


 ノアは、私の修復が終わるのを見るなら言った。次は失敗しない。

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