第39話

 ゴブリンの塒探索組のナナシ達が戻ってきた頃には、ゴンザレス達が

 仕留めたゴブリンの 死骸は10や20では利かなかった。

 死骸が山のように積まれており、周辺一帯の空気が血と腐った

 泥のような腸と硝煙の臭いで 充満している。

 押し寄せて集ったゴブリン群を殲滅したのは、紛れもなく

 ゴンザレスと各召喚人、そしてルーカスとジュリジットだった


 特にゴンザレスが新たに『召喚』できた各召喚人が、使用したコルトM1991A1、

 ウィンチェスターM1866の火力が遺憾なく発揮し、圧倒的な破壊力で

 ゴブリン群を殲滅していった

 協力したルーカスとジュリジットは、筒状の武器でゴブリンを

 屠っていく姿は、とてもシュールに視えた

 が、その威力と能力は凄まじく筒状の武器から轟音と共に吐き

 出された弾丸と呼ばれる金属の塊は

 ゴブリンの頭蓋骨を容易に粉砕したり胴体に大穴をあけていった。

 ゴンザレスが使っていたバレットM99の猛打を浴びたゴブリンは、

 その一弾で体を肉片と化して絶命した

 その威力もさることながら、1発ごとに排莢し次弾を装填する動作は

 手馴れており まるで熟練の兵士のように無駄はなかった

 それと共にゴンザレスは口をもぞもぞと動かしては『異世界』で流通している

 金貨一枚を吐き出した


 後は再び次弾を装填しては、バレットM99の引き金を絞るという

 行動を繰り返した。

 その様子を見たルーカスとジュリジットは、何か言いたそうにしたが

 視線を合わせると何も言わない事で同意し

 群がってくるゴブリン群の討伐を続けた


『―――少数で襲ってくるゴブリンには警戒しろ』

 黒サングラスを着用した『トミー・リー・ジョーンズ』貌の召喚人が、

 ゴブリンが持っていたと思われる欠けた手斧を拾いつつ

 そう声を掛けた

 周囲にはゴブリンの死骸が山になっていた

『了解した

 糞ゴブリンはココでは雑魚だとは教わったが、群れるとこうも

 ウザい相手とは 思ってもなかったな』

 黒サングラスを着用した『ジャン・レノ』貌の召喚人が、鼻を

 鳴らして心底嫌そうな表情を浮かべつつ返答した


『聞く以上に忌々しく狂った連中 の様だな……』

 黒サングラスを着用した『マイケル・ダグラス』貌の召喚人が、

 転がっていた錆びた剣を拾うと絶命している事を確認するかのように

 近くに倒れているゴブリンの頭部に剣を突き立てた

 時折、乾いた銃声の金属的な残響音が響き渡る

 轟かせているのは、黒サングラスを着用した『アラン・ドロン』貌の召喚人で、

 ウィンチェスターM1866を 構え、ゴブリンの頭部に狙いを定めて

 引き金を引いている

 その銃声は1発ごとに、まるで心臓を撃ち抜くようにゴブリンを仕留めていた

『 『第1世代』からも聞かされていたが、これほどとはな……』

 黒サングラスを着用した『トミー・リー・ジョーンズ』貌の召喚人がそう呟く

 表情は、異様と思えるほど冷徹 無感情そのものだ


『 この『異世界』では、現地の新米冒険者達が初討伐として

 ゴブリンに赴いて、逆にゴブリンに喰われて糧となる事例が後を絶たない

 危険度の割りには収入が少ないため、新人であっても報酬額の高い

 魔物類討伐に 人気が集まっている

 なんせ依頼主の大半は困窮した農民や寒村が圧倒的だからだ』

 そう言ってきたのは、『第1世代』召喚人の黒サングラスを着用した

『ブルース・ウイルス』貌の召喚人だ。

 それぞれの『第2世代』の召喚人達は、軽く会釈をするように

 頭を下げる

『で、その結果がコレというわけか』

 黒サングラスを着用した『マイケル・ダグラス』貌の召喚人が、再度

 確認するように辺りを見回した

 複数のゴブリンの死骸から放たれている腐臭と混ざり合い周囲には、悪臭が

 漂っている

『新人冒険者パーティーを二度三度と送り込むだけでも、大半は討伐できる事も

 原因だ

 なにせ力自慢の子供でも1〜2匹であれば倒せるほど弱い

 だが、余りにも軽視続けて放置した結果が、俺達『第1世代』が経験した

『ゴブリンの狂軍』だ』

 黒サングラスを着用した黒サングラスを着用した『ブルース・ウイルス』貌の

 召喚人が吐き捨てる様にそう 言った

 その言葉に『第2世代』の召喚人達は沈黙した


『そいつはまったく泣けてくる』

 しばらくして口を開いたのは、黒サングラスを着用した『マイケル・ダグラス』

 貌の召喚人だった

 悲痛な言葉を紡ぎだした事に、それぞれの召喚人達は苦笑を浮かべた

 が、一瞬だけ場の空気が明るくなった

 黒サングラスを着用している『ブルース・ウイルス』貌の召喚人は 

 肩を竦め離れようと 足を動かそうとした


『 『第2世代』の新貌共』

 黒サングラスを着用している『ブルース・ウイルス』貌の召喚人が、

 そう言いながら振り返った

『ん? 何だ』

 黒サングラスを着用した『トミー・リー・ジョーンズ』貌の召喚人が、

 それに対して反応した

『碌でもない戦場にようこそ』

 黒サングラスを着用している『ブルース・ウイルス』貌の召喚人が、

 芝居がかった 大袈裟な 仕草で両手を広げてそう答えた


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