第19話 瞼を開き新しき想い綴り
いつまでもどこまでも寂しくて求めて
満たされず嘆いてそして諦めて去っていった
そんな日々が続いてそれを終わらそうとして
そんな優しさも言い訳すら滞って
朝日が間近にやって来ても遠くからライトが近づいても
見えないままのトリ眼で居続ける私
フィルターの掛かった薄闇の中で戸惑い
いつも目隠しの鬼を探し続ける本当はトリックスター
探しても見つからない背中あわせの樹木の元で
ついに逢うのはただ小さな蝉の脱け殻たち
ひと夏の生命燃やし鳴き続けるその声に
この年も半ば過ぎたとまた一つ
中指を折って数える
今日もまた新しい夜と新しい眠りが待ち望む部屋で
明け方までの声を求めてただひたすらに
瞼を開き新しき想い綴り君と君待つ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます