トランスペアレント・ブルー

青に溶ける風景の中 半透明の少女は空虚な

笑顔をたたえ 花占いをしている

実に曖昧な 彼女らしいね

青に溶ける風景の中

灰色の少年達は賽の河原で

小石の塔を作り続けていた


その先には意味なんて無いんだ

文脈に欠けた表象の羅列が

夏の予感に閉ざされてしまった

キャンバスをただ埋めつくしているだけ


夕立降る前に帰路について

間違い探し 存在を隠し

虹彩の裏で 網膜を揺らす

行方不明者と イマジナリーフレンド

錠剤を砕いて飲み込んだ後に

世界は眩んで どこか不安で

まだ足りないなんて寝惚けてないで

熱はいつか醒めると分かっているのに


入道雲からたくさんの視線が

僕を突き刺すから怖いんだ

上昇気流に乗って浮遊感

鏡の中 キミたちの反転したセカイへ


青に溶ける風景の中

居場所をなくした人形と 僕は歌うよ

作り物じみた瞳 きらめかせて


その先には永遠とわなんて無いんだ

瞬間 息絶えた

過去が死屍累々ししるいるい

僕の人生を表すみたいに

キャンバスを白く何度も塗り潰して


夕立に濡れながら帰路について

将来不安定 存在未確定

虹彩こうさいの裏を透明な青が

全て洗い流して認識を変える

こんな僕だって大人になれるって

セカイはゆがんで 正解はないって

「そもそも大人って何なのさ」って

水が湧き出るように脳内であふれる

感情が僕のキャンバスの中で

新しい夏色を爆発的に描き出す!!


キミたちとはもう お別れしなくちゃ

熱はいつか醒めると分かっているから

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