哲湾跡夢

アラーム音が所内に鳴り響いた.


「博士、超原子力発電機が故障しました.超放射性物質が漏れています」


聖橋博士は、困った顔をした.


「まずいな.中央情報局から資金援助を受けて開発した超原子力発電機が壊れたことを左派系のマスコミに嗅ぎ付けられたら、今の政権は倒れてしまう.そうなれば、消費税の15%増税も凍結されて、我々の研究費も・・・」


「どうしましょう」


「兎に角、超放射性物質を外へ放出しなさい」


「それでは付近の住民が被爆してしまいます」


「仕方ない、我々の安全が第一だ」

(了)

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