単なる下働きの私ですが、1000の前世持ちです

御手洗はな子

序章 とある下働きの少女

日常

0.プロローグ



 私がまだ幼い頃、悪夢を沢山見た。それはもう飽きるほどにだ。

 その正体が本当は何なのかすぐにわかったけれど、幼い私は敢えて悪夢として認識していた。



 私であって私ではない人が笑顔で談笑している。その姿や声は日毎に変わった。男性だった時もあったし、女性だった時もある。年齢も種族もバラバラだったが、始まりはいつも〝笑顔〟だった。


 映画のように映像が流れていく。内容は色々だ。・・・・・・私には走馬灯のようにも見えた。

 そうして、決まって最後は自身を見下ろす。──長生きせずに悲惨な最期を遂げた自分を。



 今でも言い切れる。


 アレは間違いなく・・・・・・悪夢だったのである。

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