140_優先席が空いた

目の前に空いた座席に座る

こんな時間に座れるなんて

思わず笑みがこぼれました

そんな私は心を患っている


目の前に空いた座席に座る

こんな時間に座れるなんて

思わず笑みがこぼれました

そんな私は体を患っている


目の前に空いた座席に座る

こんな時間に座れるなんて

思わず笑みがこぼれました

そんな私は子を籠っている


目の前に空いた座席に座る

こんな時間に座れるなんて

思わず笑みがこぼれました

そんな私は歳をとっている



なんて私が座っていいのだろうか

私より必要な人がいるはずなのに

気を遣って結局は座らないでいる


何を思っての優先席

何を考えての優先席

誰が決めたんだろう



色々と考えている内に

誰かが座ってしまった

もうここから離れよう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る