　皆さんはＳＦ小説を読みますか？　今やマニアックなジャンルになってしまったＳＦですが、全く新しいＳＦが誕生したと各方面で話題になっています。

　その作品が、間宮改衣先生のデビュー作『ここはすべての夜明けまえ』。刊行直後に大手書店の売上げランキング１位を獲得し、『三島由紀夫賞』の最終候補になるなど、業界内外から反響を呼んでいるのだとか。

　この作品は、融合手術（サイボーグ手術）を受けた『わたし』が家族史を語っていくＳＦ小説。２１２３年、九州の山奥の小さな家に１人で住む、おしゃべりが大好きなわたしは、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。融合手術により女性と言う『性』、そして生物の『老い』と言う概念から開放されたわたしは、淡々とその半生を綴っていくが……。と言うもの。

　特徴は『アルジャーノンに花束を』に通じるような文体や語り口を意識している事。そのため、普段ＳＦを読まない３０代女性にも読まれているのだそうです。

　ＳＦの新しい波が来ましたね！　願わくば一過性のもので終わりませんように。