第5話 なんだかんだで、部長も女子でした。

 開襟シャツの首元ボタンが、2つほどボロッと採れた。

 ま、どうせ授業も終わってPC部に行くだけだし、首元なんて閉めないし……


「あー、ボタン取れてるじゃん。貸しなよ。縫ってあげるから……」


「すみません……」

 先に座ってた部長に、申し訳なさそうに開襟シャツを脱いで渡す。


「もー……ホント男の子は、だらしないよね?」


 部長のPC関係の本ばっかり入ったカバンから裁縫道具が出てきたときは、

「ああ……女子だな」って感じがした。

 あと、俺の2人称が「男子」じゃなくて「男の子」なのが、なんか負けた感じだ。


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