ごじゅうはっ粒め。

 ええと、『ウエイトレス・ミオの異世界スポーツバー「イギーダ」繁盛記』を拝読しました。

 → https://kakuyomu.jp/works/1177354054882755452

 あい。

 叶 良辰氏の作品でございます。

 → https://kakuyomu.jp/users/Quatro

 最初はノーブラでご奉仕とかコピーにあったから、色物かいなって思った。

 けど違う。違うけどあえて説明しない。

 ホークルっていう(地球の呼び名ではホ*ットだったりハーフリ*グだったりする)種族の女の子が出てきて、たまたま入店したお店で働かせてもらうことになる。

 第一話では、心は乙女(多分)な巨漢が現れ、店から走り去ろうとしたヒロイン・ミオたちが”ぼよ~~~~~ん!” って弾き飛ばされてしまう。巨漢のお腹周りには筋肉ついてないのか? ゴムでできているのかもしれない。とにかくそんなふうにして店に戻されてしまうっていうのがおもしろい。


 第二話では、異世界の戦争に終止符を打ったスポーツなるものについての説明がなされる。これはたいへん意義がある。異世界には「目的をもって運動をする」ってことがなかったのだ! スポーツバーを開いたマスターは平和の使者だった!! 異世界ではそのスポーツのルールでもって、勝敗を決め、一年間だけの名誉を得る、その繰り返しってことになったのだ!!!


 戦争は、血気盛んな野蛮人の野心からなるものっていう定義、非戦闘のひとたちから見ればそうなんだろうなって思う。被差別者からすれば、勝手にやってろ、巻きこんでくれるなってことにはなるなあ。個の感情を無視できないとすれば、そりゃあやっぱり複雑で、濁ってる。


 だけど公の面で言えば、戦争に勝てば領土が手に入り、実入りもいい。奴隷が手に入れば、自分たちは楽できる。そのために国を挙げて隣国を攻めるのだ! って感じになるのかな?? 経済も回るし、いいことずくめ!?!


 けれどそれは野蛮な考えなんだって、作者さんはおっしゃる。……はい。暴力は野蛮だと思いますよ。


 たくさんの不幸が生まれますから、そこを無視してバトルものは書けない。あ。なんか難しく考えすぎかなあ。


 いやいや、当然かえりみられるべきなんだよ、そこは。日本が敗戦国だからっていう理由で虐げられた、それも忘れてはいけないんだ。今も、戦争で勝っていさえすればと唱えるお年寄りはいる。


 つまり、他より優遇されたいという醜い感情や欲望のせいで戦争は終わらない。自分たちこそが優れている民族、国民、種族、という考えが排他的な思想を産む。ということかな。

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