父親がサンタクロース
20181222
うちの娘(10歳)はいまだにサンタクロースを信じている。
クリスマスイブの夜だけは、娘は怖がりな自分を奮い立たせて自分の部屋で1人で寝る。そうしないとサンタさんはプレゼントを届けに来てくれないと、そう信じているからだ。私と妻は、娘が寝た頃を見計らって奴の部屋に侵入し、枕元にプレゼントを置き、机の上にある娘が書いたサンタ宛の手紙の返事を書いて退散するのだ。こんなことをもう6年も続けている。
だんだんと娘も大人になってきて、サンタの存在を疑いはじめており、去年なんかはサンタの正体を突き止める為にずっと起きているなどと言うものだから大変だった。夜中の2時過ぎに、嫁と2人で娘はもう寝ただろうか、いやまだ起きてるんじゃないか、いやいや大丈夫、いやいやいや念には念を入れてあと一時間待とうなどと、神経をすり減らし、まるで泥棒のようにコソコソと部屋に侵入したことをおぼえている。机の上にはサンタ宛の手紙とチョコパイ1個とニンジン1本が皿に乗せて置かれていて、「はいたつおつかれさまです。トナカイ君と一緒に食べてください」などという一文を見つけ、嫁と二人で萌え死にしたのもよく覚えている。
プレゼントは、クリスマス前に欲しいものを手紙に書いて自宅の郵便受けに入れておくとサンタに伝わるということになっており、一週間前に娘はせっせと手紙を書いて郵便受けに投函していた。私はそれをこっそり回収して、希望のブツを把握するのだ。今年の手紙の全文を以下に記す。
サンタさんへ
クリスマスのプレゼントなんですけど、かわいいふで箱と、けしょうポーチがほしいです。おねがいします。
それと、できればでいいんですけど、ダンスのときに着る動きやすくてかわいい、ちょっと大きめのトレーナーもほしいです。あっできればでいいんですけど、できればでいいのでトレーナーもほしいです。本当にできればおねがいします。
(私、萌え死ぬ)
(ついでに嫁も死ぬ)
うちの娘はホンマ人殺しやで、、、こんなん叶えてやるしかないやんけ!父ちゃんにまかせとき、最高のトレーナーをプレゼントしたるでぇー!アディダスのいっちゃんええヤツ買ったるでぇー!
と思い、プレゼントの予算を増やす為、パチンコ屋さんで予算を溶かし、さめざめと泣きながら駄文を書いてる俺マジダメ親。
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