第335話

 娘の私に身体を売れッて言うくらいだ。他人ヒトの弱味に付け込んで、強請ゆすたかりは常套手段だ。


「ま、ヤツの事は任せてくれ……」

「……❓❓」ど~任せるンだよ……と、聴きたかったが、口を閉ざした。


「それよりも『指紋認証』だ」

 指紋……


「この屋敷にあるレイラのスマホもパソコンも…… おそらく『指紋認証』でロックされている」

 なるほど…… そう言う事か……

 じゃ、どうすりゃ良いんだ。

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