第317話

「おい、ルナァ~ー❗❗❗❗」

 親父はしつこく私を呼んだ。


「行くんだ❗❗ 早く❗❗」再度、弁護士の桐山アキラは運転手に命じた。


「あ、ハイ……」

 運転手の黒木は親父に構わず発進させた。


「うゥ…❗❗❗」親父は転びそうになりながらも、追いかけようとした。

 だが、すぐに諦めた。

「クッソォ~❗❗❗」親父は悔しそうに宙を蹴った。


 私はバックミラーに写った親父を憎しみの目で見つめた。


 なぜ親父コイツは私の邪魔ばかりするんだ。

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