第176話 尾行
尾行する男をまこうとデパートへ逃げ込み、そのまま裏口へ突っ切って行った。
まるで、『逃走中』だ。
「な、何よ…!?」
ぶつかりそうになった来客らも驚いて振り返った。
アタシたちは、目もくれずガムシャラに走っていった。
「ちょっと……ルナ!!」
さすがに、レイラも疲れたようだ。
これだけ走れば充分だろう。
「ふゥ~……」
ひと息ついて、ようやくスピードを落とすと、今度はレイラがアタシの手を引っ張った。
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