第107話 オッさん

 アタシが買おうとしたメロンパンを横から、かっさらって行ったのは三十歳くらいのオッさんだ。



 今のが、この店にあった最後のメロンパンのようだ。



「チェ…ッ」思わず私は舌打ちをした。


 仕方なく横にあった焼きそばパンを買い、早々に店を立ち去ろうとした。



 だが、そのオッさんは店の外まで追いかけて馴れ馴れしく私に声を掛けてきた。




「よォ~、待てよ! ネーちゃん!!」






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