カクヨム作者への10の質問

犬單于 𐰃𐱃 𐰖𐰉𐰍𐰆

・ペンネームとその由来を教えてください。


犬單于いぬ ぜんう  𐰃𐱃 𐰖𐰉𐰍𐰆 it yabghu


 犬は偉大なので、犬王、犬魔王、犬帝、犬統領、犬将、犬佐など色々考えてました。しかし、それらは既に誰か名乗っていそうなので、誰とも被りそうなものを探した結果、匈奴の君主号「大單于」を弄ってみようと思いつきました。これなら、自分以外に名乗りそうもありませんので・・・。


以上


【補足】以下は退屈なので、上古音とかテュルク語にご関心のある方だけどうぞ。


 「單于ぜんう」の「單」は、「ゼン」と読むのが正しく「タン」と読むのは間違い。それは漢文や世界史の授業でも常識である。権威ある註釈(多分、顔師古)に拠れば、「單」の音は「善」と同じである。ここに「善」と「于」の上古音を引いてみるとい、以下のようになる。


   【単⇒善】 

  高本汉 ȡi ̯an

  李方桂 djanx

  王力 ʑian

  白一平 djenʔ

  郑张尚芳gjenʔ

  潘悟云 djenʔ


  【于】

  高本汉 gi ̯wo

  李方桂 gwjag

  王力 ɣiua

  白一平 wja

  郑张尚芳ɢʷa

  潘悟云 ɢʷa


 諸説の音を平均化し、「ジャングー」という音を想定してみた。そこで思い付くのは、 古代テュルク語の「ヤブグー Yabghu」である。「カガン Qaghan」に次ぐ、副王的な称号である。

 「單・善」の音は苦しいが、「于」の音と「ヤブグー Yabghu」の語尾「グー ghu」との符合は、好い線いってると思うw。

 匈奴の称号が、消滅したと考えるよりは、後の突厥などの中にも生き残っている方が自然と思われる。また、匈奴に追われた大月氏の「翖侯yavugo」という称号使ってたのは確実の様である。もしかすると、印欧語起源の称号かもしれない。

 

 きちんと証拠を集めて論文書いて証明する気はなく、恐らく説得力のある証拠も出てこないでしょう。「單于ぜんう=Yabghu」を根本的に否定する証拠が出てきたら、こっそりと「犬葉護」に改ざんする予定ですw。


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