悪落ち 腐っても鯛4

フィールドに出たもののアネゴの様子がおかしい、さっきから名残おしいようにアジトの方をチラチラ見ているような……


「アネゴ?やっぱり外はきついですか?」

 

アネゴ

「いいえ、大丈夫…体調は万全だからちょっと気になることがあってね」

 

アネゴを心配していると……


ペシ!


先生に尻を叩かれる


先生

「お前は人の心配より自分の心配をしな!敵が来ているぞ」


「わかってます!」


一つ思い当たる節がある、俺達がアジトを出る前にボスに呼び止められ…


ボス

「アネゴ、ちょっと方針について話がある」


アネゴ

「ダインさん達 悪いけど先に行っていてくれるかしら、すぐに追いつくから」


「わかりました」


ボスの扉の前で待っていたのだが、全部は聞き取れなかったが言い争うような声が漏れてきた…


アネゴ

「その話は前に言ったけどなしよ!」


ボス

「そうは言うが、もっと悪らしい所業を!」


アネゴ

「私たちは外道ではないの!」


ボス

「俺の我慢も限界に近づいてる!」


アネゴ

「その時は私が止める!」


ボス

「たかが魚如きに何ができる!」


アネゴ

「今のあなた位なら倒せるわよ!」


ボス

「ふざけるな!」


どさ!


何か凄い音がしたので慌てて中に入ると、

ボスが倒れておりアネゴが慌てて駆け寄っていた。


アネゴ

「だいじょうぶ!」


その時!ボスの声が……


ボス?

「ごめんな…さい…」


まるで消えそうな女の子声に……

さっきまで怒鳴り合ってはずのアネゴがまるで子供を心配するように言葉をかけている。


アネゴ

「良いのよ、あなたのせいじゃないのよ…そのままゆっくりお眠りなさい」


そういうと動かなくなった…


アネゴ

「誰か!ボスが調子悪いみたい寝床まで運んで」


ボスが運ばれるのを見送ると


アネゴ

「時間が無いわね…」


悲しい目で遠くを見つめるアネゴ…


「大丈夫なんですか?」


アネゴ

「ごめんなさい、心配はいらないの…たまにある発作なのよ、さあ冒険へ行きましょう!」


といことがあったのだがそれ以降そのことを訪ねても何も答えてくれなかった。


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