ダウンロードじゃなくてCDを買って聴くのが好きなオッサンの音楽遍歴

オノダ 竜太朗

第1話 #DEAD OR ALIVE(デット オア アライブ)

 どうも、オノダ竜太朗です。

 ちょっと長い小説書き終えたばかりだったので、次

作考案中なので、少しエッセイなんかにも手を出してみようと、自分勝手な音楽の話でもと。

 べつに評論というよりは、友達と飲みに行って、うちうちで盛り上がるくらいの内容ですが、ちょっと書いてみます。


 最初の音楽は、なんか意外性があった方がいいかなと、でもちゃんと好きな奴で意外性のあるものは........と考えた結果、『DEAD OR ALIVE』ではないか、と。


 初めて聴いたのは、中3か高1くらいの時で、ちょうどその頃、中古CD屋さんで激安でレコードを売ってる店があって、レコードだと50円から500円くらいでアルバムが買えちゃうんですね。親父のターンテーブルで聴いてたんですが(後々、親父にレコード針が高いからあまりターンテーブルで聴くな、と注意されたにも拘らず、どうしてもテレビで見たDJがやる‘‘キュキュキュキュ’’というスクラッチがやりたい衝動を抑えられなくて、めちゃくちや叱られるのですが)

 とにかく音楽を聴きたい症候群だった15歳は、もう目に入ったものなんでも聴きたいのですよ。


 その頃は邦楽から洋楽を聴き始めて、洋楽もロックくらいしかわからなくて、もうちょい踏み込んでハードロックかメタル風なものを開拓している時期に、出会ってしまったのがこの『DEAD OR ALIVE』だったのです。


 買ったアルバムは『YOUTHQUAKE ユースクエイク』。ジャケットの目の周りを黒くメイクした彫りの深い男は、眼帯をしていて、スタッズがバリバリ付いたレザーを着ていて、当時友達とコピーバンドを組んでいてBUCK-TICKのコピーなんかしてたんです、髪の毛立てて。多分ボーカルであろうジャケットの男は、ちょっとBUCK-TICKのボーカル櫻井敦司に似ていて(当時そういう風に見えてた)ので、買って早速、家へ。


 もうバンドの名前が『DEAD OR ALIVE』ですよ。「死ぬか、生きるか」なんて超ゴリゴリのメタルか、シャウト全開のハードロックを期待して、ターンテーブルの針を落としたわけです。


「?!」


 わりと軽めなノリのシンセの音から始まり、「あれ?これ中身違うんじゃねえか」と思ったら、ボーカルの野太い声。結果ディスコ系のシンセポップとかユーロビートという?でしょうが、この頃の僕はディスコ系初体験。ちょうど僕らの世代は、中学の頃に、有名ディスコがどんどん閉店していく時期で、バンドブームとダンスブーム(テレビでダンス甲子園をやってた時期です)が同時期にやってきた時代でした。


 バンドキッズの僕はダンス、ディスコはほぼ無関係で、全く聴いたことがなく、もう衝撃でした。1曲目の『ユースピンミーラウンド』でやられ、3曲目の『DJ.HIT THAT BUTTON』のサビ部分「BUTTON HIT THAT、BUTTON HIT THAT」のところが、「婆ちゃん死んだ、婆ちゃん死んだ」に聴こえ、6曲目の『CAKE AND EAT IT』でアンビエントな導入部分でひっくり返り、アルバム全9曲、飛ばす曲が無いアルバムにやられ、何回もリピートして聴くのですが、レコードというのは5曲聴いたら、6曲目からはレコード盤をひっくり返さなきゃならないので、それが面倒臭く、次の小遣いを貰って速攻でCDを買い直し、そこからDEAD OR ALIVEにハマるのです。


 この時期、今となっては問題になってしまうかもしれませんが「ゲイカルチャー」というブームみたいなものがあって、中学高校の頃、初めて「ゲイ」という言葉を知り、その訳の分からないのを消化しようと、その頃、比留間久夫さんの小説「YES.YES.YES」や「ハッピーバースデー」を読み、リバーフェニックスの「マイプライベートアイダホ」とか見たりして、それでも訳が分からず、だけど音楽に関しては、ピートバーンズもデヴィッドボウイもジョージマイケルも、とにかく凄い人が多いという認識しかなく、誤解を招く言い方になりますが、感性が優れてるのではないかと思ってました。

 現に、いま友人でもゲイの子がいるのですが、とてつもなく物知りで、特にファッションのことに詳しく、一緒にいるとホントに自分の凡人さが浮き彫りになり、その子は年下なのですが、いろんな意味で尊敬してます。

 何を聞いても、殆どの事を知ってるので(映画、音楽の他にも政治やスポーツ、自分でも絵を描いたり)とにかくなんでもできるので「お前は知らないことはないのか?」と聞くと「ボクシング」と即答されました。


 とにかくデッドオアアライブのCDは全部集め、ライブビデオも買い、そのライブでブリーフ一丁のマッチョなダンサーが2人、股にタオルを挟んで踊る演出に若干引き、それでもこれからはディスコだ、と勝手に思い込み、打ち込みやディレイ(エコー機能)など、こんなやり方もあるのだと、バンドメンバーに聴かし、「俺はこういう曲がやりたい」と言い出すも、メンバーは誰も賛成してくれなく、「誰がシンセや打ち込みをやるのだよ」「誰がこんな太え声で歌えんだよ」と却下。母さんに頼み込んでBOSSの打ち込みリズムマシンを買って貰って、子供でできうる範囲の曲を作ってはみるが、やっぱりこんな声で歌える奴はいない。僕はベースをやってたんですが、打ち込みマシンで曲作ってると、他の楽器要らなくなっちゃってバンドでやる意味なくなっちゃうんですよね。


 それでも、ダンス系の曲を追求し始め、そのきっかけが、『DEAD OR ALIVE』だったのです。


 それから十数年経ちまして、僕も結婚して、妻の友達の旦那さんが5歳上の人がいて、5歳上というとディスコ世代の方なわけで、その人はもう酔うと踊り始めるダンス大好きな人、ディスコ大好きな人で、僕が『DEAD OR ALIVE』のアルバム全部持ってのを見つけると、


「年下でデッド オア アライブ聴く人、初めて見た!」


 と喜んでくれたわけで、うちに来る度、デッド オア アライブをかけて踊るのです。



 そんな感じで、最近のJ-POPのヒット曲を聴いてると、ダンスっぽいのが多く、このデッド オア アライブは今聴いても新しく感じてしまう、オススメなミュージシャンです。


 ボーカルのピート・バーンズが2016年に57歳で亡くなってしまったとき、ダンス好きな旦那さんから「師匠が亡くなってしまった」と寂しげなLINEが送られてきました。



 個人的におススメなのは2枚目、3枚目のアルバム。飛ばし曲が無いです。


 2枚目『ユースクエイク』

 3枚目『ブランド・ニュー・ラバー』


 この2枚のアルバムさえあれば、一生踊って暮らせます。


 こんな感じで、音楽エッセイ書いてみようかな、と思っております。


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