魔法学園入学試験

「おはよう、エイク」




「おはよう、ネス。なんだか眠そうだね。」




「昨日の夜は「エンチャントアーム」の練習してたんだ。」




「あー。新しい魔法?」




「うん。」




なかなか難しかった。詠唱は必要ないものの、この魔法は身体強化魔法で感覚で覚えるしかなかった。




「今日の試験に影響なければいいけど。」




「そうだね。朝ごはん食べに食堂にいくか。」




「うん。いこうか。」






―――――――――




「 「 「 「 「いただきます」 」 」 」 」




「今日は試験だね。自信はどうだい?ネス、エイク君。」




「シュウ兄、俺は余裕かな。エイクも多分そう。」




「あのネスが俺だなんて・・・」




なんかキー姉が言ってるけどほっとこうか。




「勝手に僕の考えを決めないでくれるかなネス?」




「エイク、すまんすまん。」




「僕は自分の持てる力全て出してがんばります。」




「二人ともいいね。それくらいじゃなくちゃ。」




あ、キー姉。いつのまに。




「ネス、エイク君。父さんから君達に伝言があるから伝えるよ。」




「うん。」




「グレン様が僕達に?なんだろ?」








「ネスとエイク君は試験で多分なにか起こるだろうから、がんばって。」








「が、伝言だよ」




「いまいちわかんないなー。なあ、エイク?」




「まあ行けばわかるよ。きっと」




「食事もここまでにして、試験会場の魔法学園に行こうか!」




「 「はい!」 」




―――――――――


「ここが、魔法学園か。デカイな!」




「ここが、魔法学園。で、真ん前に騎士学園。そして隣に見えるのがコロシアム。」




「コロシアムって何?シュウ兄。」




「それは内緒。」




「なんで!?」




「言ったら、面白くないから。」




「ちぇっ」




「さて、僕達は役員で行かないと行けないけど、実技試験はコロシアムの中であるから、その時は見に行くね。」




「頑張ってね、ネス、エイク君。」




「 「はい!」 」




「じゃあ僕とキー姉は行くね。」




「うん。また後でー」




「さて、シュウさんとキョウさんが行ったところで僕らも行くか。」




「うん。そうだな。で、確か最初は筆記だから会場は魔法学園で合ってるよな?」




「うん。合ってるよ。さあ行くか。」




―――――――――


「それにしても中、広いな。」




「迷いそうだよね。」




ネスー!




「エイク呼んだか?」




「いや。呼んでないよ。急にどうしたんだい?」




ネスー!ネスー!




「あれ?今度は僕も聞こえたよ。なんだろ?」




「ネスー!ひーさーしーぶーりー!」




俺と同じくらいの女の子がなんか抱きついてきた。




「や、やあ。ケプリ。」




「なんでそんなにぎこちないのよ。あら、隣の方は?」




「僕はダリア=エイクです。ネスとどういう関係の人ですか?」




「うーん。恋人!」




「いや、違う。」




何を言ってくれてんだ。こんな大勢いる前で。




「エイク。こいつはこの国の第二王女のケプリ=ステイシアだ。」




「お、王族!?」




俺はエイクに小さい声で




「例の、ストーカー王族だ。」




「あーなるほどね。でも可愛らしい方じゃない。」




「可愛いっちゃあ、可愛いんだけどねー。」




「あら?二人で何の話をしてるの!?」




「 「いや!なんでもないよ。」 」




「それよりケプリも試験受けに来たんだろ?俺達と行かないか?」




「じゃあ、遠慮なくー」




「ほ、ほんとにこの子連れてっていいの、ネス!?」




「無理やりついてこられるよりマシだろ。」




「確かにだけど、王族だよ!?」




「それに関してはもういい。何をしようがこいつはついてくるぞ。」




「二人とも、話すのはいいけどこのままだと間に合わないわよ?」




「 「あ」 」




「早く行くぞ!二人とも!」




「 「うん!」 」




俺達は会場に向かって走っていった。


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