第2話 心の救いかた

胸の中にはどこにもいきばのない想いがうずをくるくると巻いている


それに酔いそうになっている


私の想いなのか、誰かの想いなのかわからないまま


ぐるぐると回り続けている


その想いの内容もわからないままに


そんなとき、胸がざわざわする、と私は言います


あたりさわりのない話をしてほしい


そして短く一緒に笑えたらそれでいい


その距離がいい


でもときどきぐいっと強引に入ってきてほしい


生きているって知らせてほしい

私には


こういう終わりのないたわいない話の時間が心を救ったりするんだよ


知ってる?


多少無責任そうっていうのが、いちばんやっていきやすいって


そうだろうなと思う


こういう終わりのない時間が心をいらっとさせながら

でも心を救う


知っていましたか


心の救いかた

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