第30話 調理師専門学校に入学した!

4月から私は蒲田の調理師専門学校へ通い始めた。1年コースで9時から午後5時まで講義と実習がある。調理師になるための基礎的な技術を教えてくれる。講義が半分、実習が半分くらいだ。


土日は休みなのでアルバイトができる。おじさんは週に1日はゆっくり休んで勉強するように言ってくれた。言うとおりにしようと思っている。


朝は私が6時に起きて朝食の準備をする。おじさんが作っていたものと同じ手数のかからない献立にしている。6時過ぎになるとおじさんが起きてきて身支度をしてから二人で朝食を食べる。それからそれぞれ、昨日の洗濯物を洗濯機から取り出して整理する。


私はおじさんが8時前に出かけた後、8時半ごろに出かける。帰ってくるのは6時ごろだけど、帰りにスーパーで食材を買って、二人の夕食を作る。これは料理の勉強や実習の復習にもなる。


夕食の材料の費用はおじさんが負担してくれる。おじさんはこれでも以前の私の食事代千円とおじさんの夕食の弁当代を考えるとほとんど同じだと言っていた。


おじさんは8時ごろに帰ってくるので二人で一緒に夕食を食べる。私はおじさんが特別に遅くならない限りは食べず待っている。おじさんは後片付けを手伝ってくれる。


土曜日、私は朝から1日、下のコンビニでアルバイトをする。夕食はおじさんが作ってくれる。献立はカレー、生姜焼き、野菜炒め、お好み焼、肉じゃがなどでそのローテーションになっている。おじさんの味付け、私は好きだ。


日曜日、私は丸1日休日としている。おじさんが絶対に無理するなと言うからだ。だから二人とも朝寝をする。9時ごろに起きて、朝昼兼用の食事を二人で作って食べる。気が向けば二人で外出する。そうでなければ、公園を散歩する。夕食も二人で作る。


学校での実習が進むと、夕食にそれを試して、おじさんに味付けの感想を聞いている。おじさんは真剣に味見をして意見を言ってくれる。その甲斐もあって少しずつではあるが、料理が上手くなってきていると思う。


食事が終わると、二人で風呂に入って背中を洗い合う。それから、11時には二人抱き合ってベッドで眠る。私にもおじさんにも穏やかな生活だ。こんな生活が続くといいなと思い始めている。

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