第65話 うそつき





       君は僕に言った

       うそつきと


       いずれ話すつもりでいたんだ

       僕の障害の事を


       そう僕は精神障害者なのだ

       うそをつくつもりは無かったんだ

       話すタイミングを探していたんだ


       君は激しく怒り続けた


       初めから精神障害者だと知っていたら

       あなたとは付き合わなかったと

       僕を罵倒したね


       僕は信じていたんだ

       君なら僕を支えてくれるだろうと


       それは僕の妄想でしか無かったんだ


       君と別れて僕は考えたんだ

       もう精神障害を隠すのはよそう


       こんなに心が傷つけられるのなら

       初めから真実を語ろう






*~*~*






 今日は実話を詩にしてみました。


 15年以上前に僕はある女性と恋に落ちました。とても明るい性格で小柄な可愛い女性でした。


 僕にとって一番の苦しみは、彼女にどう僕の障害を理解してもらうかでした。


 悲劇は突然訪れました。彼女が僕の家に泊まりに来ていた時に、僕の様子がおかしいと兄が来たのです。


 僕は精神病院に連れていかれ、そのまま入院となりました。


 驚いたのは彼女でした。そして言われたのです。うそつきと。精神障害者だと知っていたなら付き合わなかったと。


 僕は深く傷つきました。


 今は僕に障害がある事はオープンにしています。

 二度と同じ過ちを繰り返さないように。

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