最終章 自殺願望が消える日に

第61話 お前ビョーキだから




         あれは27の秋の事だった

         生まれて初めて精神病院に入った


         目には見えない病

         統合失調症と診断された


         僕は自覚が無くて

         暴れて隔離室に入れられた


         早く病院から抜け出したくて

         おとなしく精神薬を飲み続けた


         そして精神病院を退院した


         退院した僕はクスリの副作用に苦しみ

         廃人になってしまった


         仕事の出来ない僕は生活保護を受給した


         兄の口にした言葉は今も僕を苦しめる

        「お前ビョーキだから」


         そう、僕はビョーキなのだ


         それでも僕は生きる

         暗闇の中を手探りで歩く


         遠くに見える光を目指して






*~*~*







 兄に「お前は病気だから仕事はもう無理だ。」と、言われた時は、深く傷つきました。


 部屋にひきこもり、4日間何も食べないで水だけで過ごした事もあります。


 それでも今、僕は生きています。挫折や絶望の中にいても、まだ頑張ろうとしています。


 僕が僕を見捨てない限り、幸せは訪れると信じます。

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