あなたなしでは生きていけない

華愁

何処にも行かないで

『僕はもう、君の側にいられない』


ぇ?


嫌です‼ 行かないでください‼


私はあなたが

いなくなってしまったら

生きていけません‼


『ごめん……』


彼は謝罪を口にして

私に背を向けて歩きだしました。


せめて、理由くらい教えてください……


そう叫びたいのに

私は言葉を発することができません。


お願いです。


私から離れて行かないでください……


★━━━━━━━━━━━━━━★


『夢……』


泣きながら目を覚ましたのは

子供の頃以来ですね……


あの頃は

泣きながら目を覚ますと

隣の部屋の両親のベッドに

潜り込んでいましたね(苦笑)


私は夜中なのも構わず

彼に電話を掛けたました。


電話口で

彼の声を聞き、安心しました。


そして、電話を切る直前、

彼が言いました。


『何があっても

僕は絶対に君の元から

いなくなったりしないってらね』と。


その言葉を聞けてよかったです。


電話を切り

もう一度、布団に入りました。


今度はいい夢をみれそうです。


私は彼がいなくては

生きていけないのです。

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