異世界ラクラク快適旅? 馬車(らしきもの)に乗ってみたよ!

皆さん、どうも! 異世界ブロガーのはばけんです。


最近はこっちでも当たり前のように「はばけん」「はばけんさん」と呼ばれるので、波橋賢人って名前を全く使いません。

王国の政務官から来た手紙の宛名も「はばけん」でしたw 何でだよw



さて、皆さん、ファンタジーの世界の移動手段と聞いたら何を思い浮かべますか?

……そうですよね、「空を飛ぶ」ですよね!

しまった、僕が聞き方を間違えた!(←)


ほら、そっちの世界でも古くからの歴史がある、ゲームとかでもお馴染みのあの乗り物ですよ! ヒントは「馬と車」だよ!笑


はい、そうですね。馬車です。ユリーガノにも馬車、というか馬車があるので、今回はそれに乗った感想をお伝えします。

果たして快適な旅は実現できるのか!




【目次】

1.馬車の種類と呼び方

2.これがユリーガノの馬車だ!

3.気になる馬車の乗り心地




1.馬車の種類と呼び方

ユリーガノでは馬車は大きく2つに分けられます。


1つは富裕層が自分で所有している馬車。これは馬車を走らせる馭者も雇っているということですね。もう1つは、タクシーみたいに僕達庶民を乗せて目的地まで運ぶ馬車。馭者が自ら馬を飼い、仕事として走らせています。


さて、電話もないし、時刻表もないこの世界で、どうやって馬車を呼ぶのか。



はい、実際には呼べません。笑 停留所みたいなところがあって、そこにある木製のベンチに腰掛けて待っていると、いつか馬車が来ます。僕の家から歩いて20分くらいのところに馬車を待つスペースがありました。


始めは「何だよ、時間決めて来るとか、鐘を鳴らしたら来るようにするとか、考えてくれよ」とか思いましたけど、よくよく考えてみたら違うんです。それで誰も困らないのはつまり、みんな急いでないから。「定刻を守る」みたいな概念がないんですよね。



もちろん、1日単位で言えば遅れた/遅れてないとかあるかもしれないけど、8時の出社に間に合わせるとか、13時の集合時間に遅刻しないとか、そういう時間軸で生きてないんだなあって。日本で培った時間に対する考え方、少し見直していかないといけません。



来るまで結構待ちましたねえ。でも、この時間がちょっと楽しかった、というか新鮮でした。スマホをほとんど見ないで、ずっと流れる雲を見たり、紅葉してるのかと思うほどまっ黄色な葉っぱ見つけておそるおそる触ってみたり。



ほら、海外に行っても、フリーのWi-Fiあったらスマホ見ちゃうじゃないですか。いつでも見られるSNSチェックしたり、みんなが拡散してるネタ記事見ちゃったり、なんなら仕事のメール来てないかチェックしたり。



ユリーガノではそれが出来ない。魔法で作ってもらったネット環境は僕の家でしか使えないので、外に出たらオフラインの生活なんです。でも、それが逆に心地いい。自然と生きてるなあって、何にも縛られないで生きてるなあって、緩やかな時間の中で実感します。





2.これがユリーガノの馬車だ!

はい、そんなわけで、海外ドラマ一本見られるくらいの時間を近くを散策して過ごし、いよいよ馬車が到着!


実は、転移してすぐに、政務官の方から馬車があるって話を聞いたときに、「馬車乗りたいです!」って興奮気味にリアクションしたら、「そんな良い物じゃないよ」って苦笑いしてたんですけど、その理由が分かりました。



皆さん、馬車の客車っていうと、どんなもの思い浮かべます? ちょっとした車両みたいになってて、窓が付いてたり、ほろが付いてたりするの想像しません?


いやあ、ビックリしましたよ。車輪が4つついてるだけの小さい湯船みたいな箱なんですもんw そりゃ誰も乗らないよw


ちょっと本気で乗るのためらいましたけど、絵の具で塗ったみたいなグレーの髪のおじさんが「どしたい、兄ちゃん。早く乗れよ」と言われて僕は覚悟を決めました。笑





3.気になる馬車の乗り心地

大体こういうときって、「パッと見はひどかったけど、乗ってみると案外乗りやすい」みたいなのがよくあるパターンですよね? この客車(?)、まさかの見た目通りの乗り心地ですw


実は馬車に乗るのが目的だったので行き先決めてなかったんですけど、もう出発から完全に馭者さんのペースでした。笑


「兄ちゃん、どこ行くんだ?」

「あ、え、そうですね、とりあえず北の方に行って買い物でもしようか――」

「あーじゃあ真っ直ぐ行くぞ。ハイヤッ!」


そして、鞭で馬を軽く叩く音がピシッと聞こえた、次の瞬間。



ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ


「あがががががががががががが」


猛スピードで走り出す馬車と、起震車みたいな振動で追随する客車w



もうね、そもそもアスファルトでもない、土の山も石もボコボコあるような地面を走る時点で、結構厳しいんです。


それでも、ちゃんとした部屋の形をした客車ならまだ良かった。窓の外の景色を見ながら、畑や木々を愛でられたでしょう。



でも、この箱型の客車はとんでもないです。もう左右と上下と前後の揺れがすごい。車輪が石を踏んで客車が飛び上がったときとか、熱で弾けるポップコーンの気分でしたw



ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ


「あばばばばばばばばばばばばばばばば!」



酔う! これ酔う!


もちろんおじさんを呼びましたよ!



「おおおおじさあああああん! こっこっここれ揺れ過ぎじゃない?」

「いやいや、しっかりした客車だとゆっくり走るしかないだろ? その箱はしっかり揺れたり跳んだりするから、これだけのスピードが出せんだ!」



まさかの回答!笑



大学の時、鉄道好きだった友人が、「振り子式車両は、カーブの時に車体が内側に傾くから、減速せずに走行して時間短縮が出来る」と言ってたのを思い出しました。笑


しかもですよ。ちょうどそこで雨が降ってきたんです。



「おおおおじさんんん! 雨!」


するとおじさんは、頭や体に何を被せる素振そぶりもなく答えました。


「だな。よし、じゃあもう少し急ぐぞ!」


幌とか雨よけとかないの!!!笑



結局、20分くらいかけて家の北にある雑貨屋や青果店の連なる簡易な商店街に着いたんですけど、馬車酔いがひどくて何も見る気にならず、少し草むらで横になった後、帰りは歩きました。笑

いやあ、歩きで帰るのも、予定がない自由な生活だからこそできる選択ですよね(←)



そんなわけで、馬車(っぽいもの)の体験談でした。ユリーガノ来た人、このしんどさをぜひ味わって、日本のタクシーの感動を一緒に思い出そう!w

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