第1474話 『村』シリーズ③ 牛首村

 あっという間に3作めですよ。

 今回ご紹介するのは『牛首村』。『樹海村』と『犬鳴村』の方はまだ単語として耳馴染みがあったのですが、この『牛首』に関してはもう全く知らん村。


 ポイントとしましては、あの、キムタクさんトコの御息女、Kōki,さんが主演しているというところでしょうか。どうでも良いですけど、『Kōki,』の表記が地味に面倒です。どうやらKōki,さん、こちらの映画でブルーリボン新人賞を受賞なさったそうです。彼女の演技がその賞に見合ったものかどうかは置いといて。とりあえずキムタクによく似てますね。


 さて、またしても物語は動画の撮影からスタートです。もうこの辺は様式美的なアレなのかもしれません。そんで、またしても配信者は『アキナ』さん。どうやら三作通して全く同じ女優さんが演じてらっしゃるようです。冒頭で動画を撮って、すぐ亡くなる役。監督さんは狙ってやってるようです。別に三作は繋がってるわけではないけど、「あっ、またこの人出て来た! 前回死んだのに?!」みたいな感じで楽しんでもらいたかったそうで。


 そういう、シリーズを全部見た人にはわかるネタみたいなのがちょいちょいあります。


 さぁ、牛首村です。

 この話は双子というのがキーワードになっておりまして、その昔、ある村(牛首村)では、双子というのは不吉なものとされていて、7歳になるとどっちかを神様に返す――つまり殺してしまう(牛の首のお面を被せて深い穴に落とす)、という習わしがあったらしいんですね。主人公であるKōki,さんも実は双子で、幼い時に両親が離婚、双子をそれぞれ引き取って別々に暮らしていたわけですが、Kōki,さんは自分が双子ということを知りません。


 で、ボーイフレンドが見せてきた動画にちらっと映ってた子が妙に自分と似すぎじゃね? と思ったら、その子が行方不明!? ちょっと行ってみよ! 富山県だけど! という感じで物語は始まります。もう行動力が10代のそれ。アラフォーには全く理解出来ません。あっ、もちろんその似すぎな子はKōki,さんの双子の妹です。他人の空似なわけはない。


 向かうは富山県の坪野鉱泉です。


 そこで出会ったのが、山崎というホラー好きの男。彼との出会いもまぁ普通にヤバいです。富山に着き、さぁここからヒッチハイク(それもどうなの)で坪野鉱泉に行くぞ、って時に、駐車場の隅っこでしゃがんでいたボーイフレンドが、バックしてきた山崎カーと衝突。控えめに言って、普通に事故です。轢いちゃったお詫び的なアレなのか、二人のアシとなった山崎は、坪野鉱泉への道中で『牛首』なる怪談話をします。曰く、最恐の怪談とのことで、聞いたものは呪われるだの何だの言って若い二人をビビらせます。


 そんな余計なことを言うものですから、結局、彼は呪われて亡くなります。あの時、後方をきちんと確認していたら、こいつらに関わりさえしなければ、山崎さんはいまもただのホラー好きの小太りとして生きていたはずなのに。


 さぁ、ここまで来たらですよ。もう皆さんが気になるところは一つですよね? わかりますわかります。


 また暗黒舞踏が登場するのか否か。そうでしょう?


 ご安心ください。

 今回も最終的には暗黒舞踏です。

 何せこれは『村』シリーズ。やっぱり最後はVS村民なのです。大量の亡者が襲い掛かって来るとなると、やはりある程度はゾンビ映画になるんだな、と。ただ今回はそこまで暗黒舞踏ではありませんが。


 あと、個人的にはKōki,さんの演技は普通に上手だと思いました。


 ただ彼女の気になる点としましては、カフェ的なところでバイトをするのなら、あのスーパーロングなヘアはポニーテールではアウトじゃないかなと。お団子にでもしないと普通に髪がお料理に入るんでね。同じくらいの長さを持つ身としては、そこがもう気になって気になって。


 ちなみに途中からその行方不明の妹の方の彼氏君と一緒に行動するんですけど、その彼、どこかで見たことあるなぁと思ったら、仮面ライダーゼロワンの飛電ひでん或人あると君でした。


 それと、シリーズ通して言えることなのですが、どうやらこの『村』シリーズ、考察すればするほど面白くなるらしいです。というか、考察しないとマジでわけがわからないというか、面白くないというか、怖くもないというか。なので、さらーっと見て「怖くもないし面白くもないね」って判断するのではなく、そこからああだこうだと議論を交わしてこそ、みたいな部分がありそう。


 ええと、そこまでして見たくはないかな、私は。そんな考察とか得意じゃないし。もうパッと見て、うわっ怖い! っていうのが良いです、私は。

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