第971話 今年もやって参りました

 真面目に受けているはずなのになぜか一ネタ分になってしまうことでお馴染み秋の恒例イベント、人間ドックです! 今年もばっちり受けてきましたよ!


 エッセイのどこかでも書いたんですけども、コ□ナワクチン(2回目)の翌日になってしまい、直前まで本当に受けられるのだろうかと戦々恐々していたやつですね。これに関しては完全に私のスケジューリングがザルだっただけなんですけども。


 というわけで、まずはその前日のワクチン2回目のお話から。


 私の接種3日前にですね、旦那が打ってきたんですけど、その時の様子は前回お伝えした通りですね。熱は37℃ちょっと、食欲普通に有り、ただ、倦怠感はあったみたいです。周りがやれ38℃だ39℃だと偉いことになっていたものですから、少々肩透かし感はありましたけれども、何事もなくて良かったなぁ、と。


 で。


 私ですよ。

 まぁ、旦那はね? 強い人だから。ただ私はね、ほら、繊細っていうかね? 虚弱っていうかね? 全校集会とかで貧血で倒れるタイプっていうかね? まぁどれも当てはまらないんですけど。


 とにかくですよ、さすがに私は熱出ちゃうだろう、と。

 いまこそあのポカリと冷えピタとゼリー飲料の出番だろう、と。


 旦那の時はたまたま私が休みだったから看病出来た(してない)けど、今回は旦那も普通に仕事だし、一人でも頑張るぞって意気込んでいたわけなんですが。


 なーんもねぇ。

 ただほんのり腕が痛いだけの人。

 しかもそれも一回目より軽い。腕も全然上がる。

 微熱すらなし。

 倦怠感も0。

 ドックなんて絶対無理だろうなって思ってたのに、全然ドックってますわ。

 

 いや、油断するな。もしかしたらドックの途中で熱が上がるかもしれない。何が起こるかわからんぞ、わからんぞ、わからんぞ……


 無事に終わったっつーの。

 結局熱も上がらずに終わったっつーの。

 

 ええー!?

 私ほんとにワクチン打ったっけ? もうその記憶もおぼろげだわ。ただ、打たれた左腕はほんのりと発熱している。押すと痛い。この痛みが証拠よ……!(接種証明書もあります)


 というわけで、おかしいなぁおかしいなぁと思いつつドックを受けてきたわけなんですけども、もうさすがにね、何年も受けてますから。受付時間の20分前に着いちゃうお利口さんぶりを発揮しまして、番号札もまさかの1番! こいつぁ縁起(?)が良いぜ! と思いつつ揚々と会場に乗り込んで、検尿、身長体重を済ませたらですよ。


 なんかもう早々と腹部超音波いっときましょうか、って。

  

 おおよっしゃ、やったろうじゃん。


 何せトップバッターですからね、超音波のお部屋もまだ準備が出来ていなかったのか、担当の方がパタパタと小走りでやってきまして「宇部さーん、どうぞー」って。


 もう腹部超音波なんてね、妊娠中にもさんざんやってますから。


 ごろん、と寝転がり、べろっと上衣を捲り上げ、大丈夫、わかってますとも、と指摘される前にズボンと下着もちょいずらし! 完璧!


 では、ジェル塗っていきますね〜、と技師(?)さんの言葉に「はい!」と無駄に元気よくお返事。ぶちゅう、とジェルがMy腹に落下。


 ――っっめてぇぇぇぇぇぇ!!!!!


 え?! いつもは温まってるじゃん!? 何か機械の脇のポケットに入ってて、そんで温まってるじゃん!? 何でそんなに冷たいの!? 夏仕様!? もう秋だよ!!


 成る程、これがドックのトップバッターの洗礼なのね。

 温まってないの、ジェル。

 クッソ冷てぇの。


 でも大丈夫、私の腹で温めてやらぁ! ってなもんでですね、そんで、超音波が終わりまして、「はい、それじゃいまおしぼり持って来ますんで、そのままお待ちくださいね~」って。あの居酒屋とかで出してもらえるようなあったかおしぼりで拭いてもらえるんですよ。こちとらもういい年した大人ですので、全然一人で拭けるんですけど、拭いてくれるんですよ。優しい。


 で。


 ――っっめてぇぇぇぇぇぇ!!!!!


 まぁ、それは言い過ぎなんですけど、ひんやりしてて。何よ、これも夏仕様なの?! もう秋だっつーの!


 そう、こちらも全然温まってないのでした。技師さんの気まずそうなあのお顔よ。


 ていうかね、たいていドックのトップバッターって高齢の方なんですけど、こんな冷たいジェルに冷たいおしぼりだったのね。彼(彼女)らの犠牲の上に、あのほかほかジェルとおしぼりはあったんだな、って。


 いや、出来れば10分前くらいからスイッチを入れておいて欲しかった。


 というわけで、今回のドックではこれくらいでした。やはり年々ネタがしょぼくなっていきますね。


 ただ最後、ドック室を出て、お会計に向かうエレベーターのギリギリのところでまだドック室用のスリッパを履いていたことに気付く、っていうのはありました。いまいち弱いオチ。

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