第660話 本気で考える
ちょっともう本気で考えてみようって。
彼のことを。
そう、ジェイソン・ボーヒーズのことを。またかよ。
知ってました? ジェイソンさんって、『ジェイソン・ボーヒーズ』っていうんですよ。ボーヒーズって何かちょっと変わった名字(名字って表現で良いのかわからないけど)だなって私なんかは思うわけですが、その辺はまぁ良いです。
いや、ジェイソンさんのピンバッジ(全10種類)をつけるバッグってどんなのが良いのかしら。どんなのがふさわしいのかしらって、最近じゃあそんなことばかり考えているんですよ。そんなことばかり考えてるのかお前。
布の柄、素材、デザイン等々。
ちょっと今日はこれをかなり本気で考えてみようかなって。
まず先にデザインの方から考えるとですよ。ああ、デザインとかちょっと恰好つけて言ってますけど、もちろん大したもんはつくれません。
難易度★☆☆☆☆……トートバッグ(シンプルなやつ)
難易度★★☆☆☆……トートバッグ(ファスナーとかあるやつ)
難易度★★★☆☆……ボディバッグ(工程が多い)
難易度★★★★☆……ドラムバッグ(曲線を縫うのが大変)
難易度★★★★★……リュックサック(工程が多い上に曲線が多い)
もちろんYouTubeに作り方がきっちり示されているやつです。多少大きさはいじったりしますが。
ここで大事なのは、そのジェイソンバッグをどういうシーンで使うか、ということです。
もし通勤時にも使う感じならば、帰りに食材の買い出しをすることを想定して大量のエコバッグが入る大きさにしなくてはなりませんし、悪天候時は徒歩になるため、ショルダーベルトも取り付けられるようにしなくてはなりません。
しかし、デート用となりますと、小ぶりのでも良いわけです。いやお前、総勢10名ものジェイソンさんをくっつけた状態でデートすんの?! って話ではありますが、まぁ相手は旦那なわけですし、彼はジェイソンさんにも理解がありますから。
とりあえずこれから雪が降るわけですから、鞄の中が濡れないよう、ファスナーがついている方が良いでしょうね。それから、雪道は滑りますから、もしもの時のことを考えて両手はあけておかなくてはなりません。そうなると、ファスナー付き且つショルダータイプが良い、ということになります。
そして、冬、ということはですね。
アウターとの相性も重要です。
これは柄や色です。
私のアウターは基本的にダークカラーと言いますか、黒、紫、紺、こげ茶です。もう忍び装束かよってくらい暗い色しかありません。ということはもうだいたいの色はOKでしょうね。蛍光イエローとかでもなんとかなりそう。そんなの絶対持ちたくないけど。
そう、それで問題は布の柄とか色なんですよ。
ジェイソンさんの服装って、割と作業着っぽい感じなんですよね。何でか赤いシャツを着てたイメージがあったんですけど、全然ワークシャツ。返り血やら何やらを浴びているので、正直何色とも形容しがたい色ではありますけど。
なので、暗い色の帆布、っていうのがジェイソンさんに近いのかなって。
カーキとか、チャコールグレーとか。
いや、上から下まで暗い色で、当然のようにブーツも黒なのに、さらに鞄もそんな色?! って。もう闇に溶け込む自信しかない。私はアレか、忍びか。ニンニンしちゃうのか。
一瞬ですね、宇宙柄も良いんじゃないかって思ったんですよ。ほら、ジェイソンさん宇宙行ってるから。
だけども、あまりにもギャラクシーな感じで星が瞬いちゃっててですね、大きさ的に下手したらホッケーマスクと同化するな、って思ってやめました。
さて、ここまで本気で考えましたからね。あとは布を注文して縫うだけですわ。
まぁ、結局何ひとつ決まってませんけど。こういうのを考えるのが楽しいんですよねぇ。遠足の準備的な。
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