第311話 二度づけ禁止の掟
串揚げ屋さんとかですかね、あるじゃないですか。
『ソースの二度づけ禁止』
これね。
全くその通りですよ。衛生的にね、どうなのって。ていうか、ファーストソースの際に衣とか混入するのでは!? とも思うわけですが、お店がOKと言っているのでね。
ただ、私は出来ればスプーンなどお借りしてですね、上からちまちまかけたいなと思ったりするんですけど。でもそれじゃ風情がないわけです。串揚げはやはりあのソースの中にトプトプつけてこそ、みたいなところありますし。
さて、我が家は子ども達の虫歯問題に真剣に取り組む『子ども達の歯を守れ協会=Save the Children’s Teeth Association(もちろん存在しません)』の会員なものですから、大人の唾液が子ども達に接触しないよう、常に目を光らせているわけです。
と、なりますと。
当然二度づけなんてものは取り締まり対象になるわけでして。
ただね、串揚げ屋さんなんてありませんから。あったとしても連れて行きませんからね。まだ早い。まずは焼き鳥屋さん(子ども達の同級生のお家)からでしょう。焼き鳥屋さんで経験を積んでから串揚げ屋さんじゃないかと。そう大して焼き鳥屋さんにも行ったことのない私は思うわけです。
じゃあ、何の『二度づけ』が取り締まり対象なのかといいますとね。
ナゲットとポテトですよ。
つくじゃないですか、ケチャップとかマヨネーズとか。
あれね、宇部家では大人は二度づけ禁止なんです。まだポテトはね、口をつけていない方の先っちょならOKみたいなルールがありますが、ナゲットは完全にNG。子どもはね、子どもは良いです。
産まれた時からね、お口とお口のチューはしない/させない、ですとか、大人のスプーンや箸で食べさせない、大人が口をつけてしまったものはどんなに食べたがっても駄目(なので子どもが食べたそうなやつは最初に分ける)、仕上げ磨きは絶対、を徹底してきましたからね。
チューについては何度か危なかった(子ども達の方から来る)ですけど、ひょっとこのように口を明後日の方に向けることで回避してきました。
ここまで徹底してきたわけですけど、この二度づけについては盲点だったといいますか、ナゲットはまだしも、ポテトにケチャップやらマヨネーズやらをつける習慣がなかったんですよ。マックではないじゃないですか。なので、塩で十分じゃない? って思っていたんですけど、添えられちゃったんですもん。ファミレスのポテト、添えてくるんですもん。それじゃ、つけて良い? って話になりますから。良いよ良いよ、じゃあ食べよ、ってなったわけです。
で。
ハイ、旦那ストーップ! ピピ―ッ! こちらはSCTA(Save the Children’s Teeth Association)だ、二度づけ厳禁、二度づけ厳禁! よし、ひっくり返してそっち側なら良し!
って。
しかし、こういうのって一体いつまでやれば良いのか。
とりあえず、歯医者さんから仕上げ磨きは小学校中学年くらいまではやるようにと言われてきましたけれども。
あんまりきっちりしすぎて、大きくなってから、
「息子君、はい、あーん」
「ごめん、それ、君がもう口をつけたお箸だよね。僕、そういうのはちょっと……」
って雰囲気ぶち壊すんじゃないかとか、最近はその辺がちょっと心配です。
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