第233話 いま刑事に踏み込まれたらヤバい
ウチの娘がですね、まー鼻血が出るタイプでして。
突然すみませんね、こんな話で。今回は『血』という単語が出まくるので、苦手な方はブラバしてくださいね。明日またお会いしましょう。明日はきっとゆるふわなお話ですよ。BBQでマシュマロを焼くのかどうたらこうたらとかそういう話になると良いと思います。良いと思うだけです。
さて、血のお話です。鼻血のお話です。
粘膜が弱いタイプなのか良くわからないんですけど、鼻もよくいじっちゃうもんですから、ちょいちょい出ちゃう。
新しいパジャマは必ずやられますから。何ならおろしたその夜とかにやられますから。狙ってるだろ、貴様。
日中よりは就寝中に出るみたいなんですよね。おはようって顔見たら鼻から下が偉いことになってたりして。
誰かが言ってたか、本か何かで読んだのか曖昧なんですけど、「『血が出る』って結構深刻な状況なのに、それが鼻から出てるってだけで何でちょっと間抜けになるんだろう」って。確かにな、って思うわけです。場所がちょっとズレて目だったり口からだったりしたらもう大騒ぎになるじゃないですか。私、救急車呼ぶ自信ありますもん。光の速さで119番しますわ。それが、こと鼻から、となると。
「詰めとけ詰めとけ、ティッシュでも何でも(何でもは駄目)」
みたいな処置になる。
とりあえず『つっぺ』しときゃOKみたいな。
っていまとりあえず『 』表記にしましたけど、『つっぺ』ってわかります? 確か方言だった気がするんですけど、要はあの鼻に詰めるティッシュですよ。ワインにおけるコルク栓の役割をするあの形のティッシュのことです。我々の世界では『つっぺ』と言うのです。もう覚えましたね? 「ティッシュ詰めとけ!」と言うよりも「つっぺしとけ!」の方が文字数少ないですから。緊急時、たった数文字も惜しいというような状況下ではぜひこちらをご活用ください。ただし、周囲にまったく伝わらず、結局一から説明せざるを得なくなり、結果として「ティッシュ詰めとけ!」の方が速かったという体験談もございます。ご参考までに。
さて、そんな娘の鼻血問題なんですけど、何が困るって、まぁその血の処理ですよね。顔は拭けば良いんですけど、その点々と血の付いたパジャマどうすんのよ、っていうか、うわお、掛布団にも?! おい、ていうか敷布団もかい! 寝返りしまくったなコノヤロー! っていうね。
なので最近はとにかく先手を打ってシーツの上にタオルを敷いています。娘の方でも少々学んできたのか、鼻血が出たな、と気付いたら自分でお鼻を拭き拭きしたりしている模様。着実にお姉さんへの道を歩んでいます。ていうかお姉さんなら鼻の中をいじるのをまずヤメロ。
保育園からも「すみません、お昼寝用のタオルケットに鼻血がついちゃって……。お洗濯して明日持ってきてください」とかね。今日洗濯して明日持ってこいとな!? ウチにゃ乾燥機なんて文明の利器はねぇんだぜ、先生?! 走れ、旦那! コインランドリーへ!! まぁ、夏場なら乾くんですけど。
そんなこんなの鼻血事情ですと、もう油断出来ないのです。何がって、普通に階段の壁(手すりの真上辺り)に血がついてたりするんですよ。つまり『寝てる時にお鼻いじる→鼻血出ちゃう→(省略)→指に血が付いたまま階段を下りる』ですよ。真っ白い壁に血とかアカ――――――ンっ!!
何かもう一気に事件の香り! この家で一体何が……!? って名探偵動き始めちゃうから。
で、慌ててウェットティッシュで拭き拭きして、「おお、意外と落ちるじゃん」なんて思ったんですけど、ふと頭をよぎるのは、「でもきっとこれ、ルミノール反応(血液に反応して光る)出るんだろうな」だったりして。
なんか、必死に証拠を隠そうとしてる殺人犯みたいだな、って思った朝でございました。
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