第69話ここ数日の日課

 それからの俺達は、忙しいながらも、穏やかに過ごしていた。修練の時間以外は。



 エルフの領地外、そこは本当に魔境だった。今はリュートがいるので銃を封印している。そうして気付いたのだ。自分が銃無しでは攻撃手段が乏しいと。



 剣だって、多少は使えるよ、部活やってる高校生レベルでよければ。しかし、それではこの数の暴力には勝てない。



 ゴブリンは勿論、オークにオーガ。コボルトに類人猿、狼や熊、しかもゴブリン等の人に近い形状のタイプは武器を持つ、それは多種に渡る。ゴブリンが火の玉出した時は正直焦った。



 周りが強くなければ、確実に死んでいただろう。今日もボロボロにやられながらも、修練を終わらせた。きついし、痛い。だが、やって良かったと思っている。



 これは、あくまでも修練だ。無論危険もある。しかし、ある程度の安全が保障されているのだ。経験を重ねるのにこんなにありがたい条件があるだろうか?



 村に戻ると、そのまま店だ、クタクタで動いてこそ、土壇場で役に立つ。そう言い聞かせないとやってられそうに無い。



 寝る直前になると、村長が娘を連れてやってくる。話相手になれってか? 前途有望な子供の為にも少しばかり付き合うしかあるまい。




 これが、俺の一日だ。お陰でステータスにも面白い変動があった。





 レベル83


 力120


 HP453


 防御131


 MP710


 速度52


 思考1800





 今まで伸びが少ない物がここに来て伸びが良い。やはり接近戦も必要なようだ。



スキルについては




 格闘、剣術、体術が増えていた。ありがたい事だ。



 これでも、まだまだ弱い。仲間達を見れば、まだまだだと嫌でも思わされてしまう。実際結構足を引っ張っている。




 リュートには「本気を出してもいいのだぞ?獲物の事は気にするな。私は付き添いだからな」とからかわれる始末。



 まだまだ、このブラックな日程を繰り返す必要がありそうだ。

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