距離

いつもそう

泣き始めるときは

彼を残してどこかに行ってしまう

その場所はいつも同じだから

僕は心配しないんだ

暖かな日差し溢れて

澄みきった景色広がる場所へと

僕を誘うんだね

優しさあふれ

キミの美しさきわだてるあの場所


笑顔振りまいて

近づくキミに

僕は後ずさり

してしまったんだ

ゴメンねと言うと

平気な顔して

大丈夫と言う

また距離が縮んだ


帰り道のバス停で

ちょっとした喧嘩

キミはまた泣いて

どこか行ってしまう

その場所はいつも同じだから

ゆっくり僕は歩きはじめた

誘われた場所行ってみると

凍てつく風がふいていた


あせり顔見せて

必死に探したんだ

キミの匂いと暖かさ頼りに

走りまわってやっと見つけた場所は

キミとのはじまりの場所


息切らした体

キミへと近づけるたび

胸が痛んだ


ゴメンねと言うと

振り向いたキミの瞳は

ダイヤモンドのように

輝いていたね

頬を流れる涙

笑顔で拭き取り

強く胸の中で

キミを抱きしめる


はじまりの場所

それはキミと

変わらない気持ちと

永久を誓った場所


ゴメンねと言うと

平気な顔して

大丈夫と言う

また距離が縮んだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る