最強

 ゲームなんかがきっかけで歴史が好きになる現象はしばしば小中学生頃の男子にはあることだと思う。それを機に研究職や考古学者を志したりすることだってあり得る。


 今ここに集う五人の青年達も大の歴史好きである。

 

 「歴史上最強の将軍、軍略家って誰だろう」


 ふとした呟きから議論は始まる。


 「諸葛亮に一票」


 「織田信長に一票」


 「んー、アレキサンダー大王」


 「あー、強いな」


 そもそも「最強」の定義はいったい何だろう。個人的な所感で答えると。


 「土地の支配範囲的に言えば、チンギス・ハンでは」


 少しばかりの沈黙が訪れる。そして全員が頷いた。

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