おしゃまなミリー 2
放課後、学校を出てすぐにコクーンの夢をログアウトした。母さんに、マリーの家に行ってくると告げて、通路のハッチを開けた。手狭なダクト内に入ると重力の束縛から解放される。ダクトの壁面に手をついて向こう側の船へと遊泳する。彼女の船のハッチを外側から開けると、ちょうど彼女もやってきたところだった。
「いらっしゃい」
彼女は笑顔で出迎えてくれた。無意識に彼女の足元に目がいく。もちろん、右の足首には包帯などしていなかった。ケガをしたのはコクーンの夢のなかでのことで、現実の体に影響はない。ただしコクーンの夢自体は連続性を持っているため、夢のなかでのケガが回復するには相応の日数を要する。仮想世界だからといって突拍子もないことはできない。
とりわけ、死ぬことは絶対に許されない。ウラヌスは恐ろしく堅固なシステムで、非常に安定して稼働しているが、いくつかの
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