貴重品
げた箱を開けると、自分では入れた覚えのないものが入っていた。
『一年生の時からずっと好きでした。もしもお付き合いしてくれるなら、放課後に南校舎の裏の松の木の下へ来てください』
これは……付き合うかどうかは別として、南校舎へは行かなくてはならない。
なぜならその文面は、その子の物と思われるスマホの、メモアプリに書かれていたからだ。
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