ようやくできた作品
「流行の異世界転生ものは書かないの?」
聞かれては、のらりくらりと答えて幾年月。
直感から、避けていた。
なぜかというもやもやした思いを丸めてコロコロしながら雪だるまにしてみたり、焼いて膨らませたら中身がスカスカになってるなんてことを繰り返し、どうにかこうにかやる気をかき集めてきた。
とはいえ、巷にあふれかえる異世界転生ものは馴染めなかった。
それでも面白そうな作品は幾つかあるので、見たり読んだりした。
異世界に転生するのが面白いのではなく、主人公が「なんでそーなるの」と悪戦苦闘するのが楽しいのかもしれない。
あるいは、見知らぬ知識や見せ方に魅力があるのかもしれない。
そういう作品なら楽しいのだけれども、圧倒的に数は少なかった。
それに、ハートをギュッと鷲掴みもされない。
「手軽に食べれるジャンクフードみたいな作品がラノベである」なんてことを偉そうな人が偉そうなことを言ったらしいが、普段からジャンクフードを食べないわたしとしては、ラノベもまた拝読しないものだった。
それでも幾つかはつまんできたけれど、口にあうものは少なかった。
手当たりしだいに読むと筆力が悪くなる、という考え方もあるらしく、たしかにそうかも知れないと思わせる作品の数々を読んでいると、次第に読めなくなっていった。
ネットの小説だけでなく、書籍も読めなくなった。
悪文は体に悪いのは本当なのだろう。
それでも「異世界転生ものを読んでみたい」という声のもと、相手がどんなストーリーが読みたいかよりも、わたしらしい作品はどういうものかを考え、形にしたのが今回出来上がった作品である。
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