健康で理性的な最低限度な生活

本能という感情がすっかり鳴りを潜めてしまった。

時間を規則正しく守り、自分で行動を計画し、ひとつずつ予定をクリアしていく。

できなければ、できるための前準備の計画立案をし、行動に移していく。

最低限のルールは守らなくてはならない。

動作を終えるとき、次に引き継いで行う者が困らないよう、あるべき所定位置に戻しておく。

次に引き継ぐ者は、他人かもしれない。

自分自身かもしれない。

だが、その自分自身とやらは、今現在の自分でない。

今の自分から、未来の自分へのタスキを渡す。

そのための、一挙手一投足でなければならない。

一秒前の自分は、すでに過去の自分。

一秒後の自分は、つねに未来の自分。

自分は今を生きている。

今、この瞬間が、最も若い。

過ぎ去っていったものは大したものじゃない。

これから来る未来はまだ手付かず。

届くほど、私の腕は長くない。

であるのだから、今できることを粛々と、次の自分につなぐために積み重ねていく。

それだけである。



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